1995 Fiscal Year Annual Research Report
メチレンシラシクロブタンを用いる新しい有機合成反応の開拓
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07216233
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大嶌 幸一郎 京都大学, 工学研究科, 教授 (00111922)
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Keywords | メチレンシラシクロブンチ / アリル化 / 環拡大 / シラシクロペンタン / ルイス酸 / 2-オキサシラシクロヘキサン |
Research Abstract |
1.アリルトリメチルシランによるカルボニル化合物のアリル化反応では四塩化スズや四塩化チタンなどのルイス酸を必要とする。これに対してアリルシラシクロブタンを用いた場合にはケイ素自身のもつルイス酸性によりアルデヒド類と加熱するだけで目的とするアリル化が進行する。本研究においては4員環上にアリルシラン官能基を組み込んだ3-メチレンシラシクロブタンを合成した。さらにこのものを用いると無触媒でアルデヒドのアリル化が進行することを見いだした。生成した2-オキサシラシクロヘキサンはアリルシラン部分をもっている。したがってもう一分子のカルボニル化合物と反応させ、3-メチレン-1,5-ジオールを収率よく得ることができる。また3-メチレンシラシクロブタンに三フッ化ホウ素共存下4-ケトアルデヒドを反応させると3-メチレン-8-オキサビシクロ[3.2.1]オクタンを一挙に得ることができた。 2. 3-メチレンシラシクメブタンにジブロモメチルリチウムあるいはジヨードメチルリチウムを作用させるとシラシクロブタンからシラシクロペンタン環への環拡大反応が進行することを見いだした。また3-メチレンシラシクロブタンをアルデヒドの共存下に触媒量のカリウム第三級ブトキシドで処理すると5-メチレン-2-オキサ-1-シラシクロヘキサンが収率よく得られることも明らかとなった。 3.シラシクロブタンのシラシクロペンタンへの環拡大反応を二つ開発した。ひとつは、1-(1-ヨードアルキル)シラシクロブタンをカリウム第三級ブトキシドあるいは酢酸銀で処理する方法である。いまひとつは、エポキシ基をケイ素上にもつシラシクロブタンにリチウムイソプロポキシドを作用させる方法である。生成物はそれぞれ1,4-ジオールあるいは4-アルケン-1-オールに変換することができる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Koichiro Oshima: "Preparation of 3-methylenesilacyclobutane and its use in organic synthesis" Tetrahedron Lett.,. 36. 8067-8070 (1995)
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[Publications] Koichiro Oshima: "Nucleophile-induced ring enlargement of 1-(1-iodoalkvl) Silacyclobutane" Bull. Chem. Soc. Jpn.68. 250-261 (1995)