1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07230102
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宍戸 統悦 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (50125580)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 承生 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30199236)
堀内 弘之 東京大学, 大学院・理系研究科, 助教授 (80029892)
田中 雅彦 高エネ研, 放射光実験施設, 助手 (60249901)
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Keywords | 希土複合酸化物 / ペロブスカイト / 単結晶合成 / フラックス法 / アルコレート / ソフトケミストリー / アークメルト法 / 単結晶構造解析 |
Research Abstract |
アーク法によれば、ペロブスカイト型RGaO_3が得られる範囲はR=La〜Ndまでと狭いことを確認した。新たに正方晶系のCeGaO_3の固定に成功した。この化合物はスカル法でも固定できた。Ceを除く、R=La〜NdではRGaO_3は斜方晶系を示した。前回報告したように、アーク法ではRAlO_3はR=La〜Tmと広い範囲で得られ、しかも単相であった。トレランスファクターの値の面でRGaO_3がRAlO_3に比較してペロブスカイト型の形成に相対的に不利であることと整合する。R=Ceでは結果として、正方晶系(空間群;P4/mmm)のCeGaO_3とCeAlO_3を新たに得た。主な不純物相として、前者はCeO_2とGa_2O_3、後者はCeO_2とAl_2O_3を含む。CeGaO_3とCeAlO_3は共に熱化学的に不安定であり空気中で加熱すると原料酸化物に分解する。両者は結晶学的、化学的に類似性が強い。多結晶体の場合には不純物相の存在が、種々の解析を混乱させる。熱濃燐酸を使用した不純物相消去法を開拓した。濃燐酸の脱水縮合過程でCeGaO_3、CeO_2、Ga_2O_3いづれも徐々に溶解するが絶対量の多いCeGaO_3はその大部分が残り、X線的に単相化が実現できた。単相化を経たものに対して結晶構造解析や物性測定を行うことができ、結果の信頼性を高めるのに有効であることを示した。フラックス法による単結晶合成に際し、アルコレートを出発物質に用いて溶媒和しやすい溶質調製に成功した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 宍戸統悦: "Flux Growth of Perovskite-type RAlO_3(R=La-Lu)" Journal of Alloys Compounds. 227. 175-179 (1995)
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[Publications] 宍戸統悦: "KFをフラックスとするLuAlO_3の常圧合成" 日本化学会誌. 537-575 (1995)
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[Publications] 宍戸統悦: "希土類オルトアルシン酸塩のアーク溶融法による合成" 日本化学会誌. 697-702 (1995)
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[Publications] 堀内弘之: "RAlO_3の構造:地球深部物質の結晶構造変化シミュレション" 「地球」号外12号. 159-164 (1995)
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[Publications] 宍戸統悦: "A New Composite Crystal of 〔Ba〕_X〔(Pt,Cu)O_3〕(X=1.317)" Journal of Alloys Compounds. 発表予定(印刷中).