1995 Fiscal Year Annual Research Report
錯体重合法による希土類添加水酸アパタイト光駆動センサーの合成
Project/Area Number |
07230219
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
野間 竜男 東京農工大学, 工学部, 講師 (20180771)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 健之 東京農工大学, 工学部, 教授 (70092559)
和田 智志 東京農工大学, 工学部, 助手 (60240545)
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Keywords | 錯体重合法 / 希土類錯体 / 水酸アパタイト / 湿度センサー / 光センサー / セラミックス |
Research Abstract |
水酸アパタイトセラミックスの表面活性を利用して、湿度センサーがすでに実用化されていが、光信号の変化を用いる希土類添加水酸アパタイトセラミックス湿度センサーの開発を行ってきた。水酸アパタイトセラミックス表面にH_2Oが吸着することによる、振動エネルギー順位の変化ならびに希土類イオンの価数変化が表面に吸着したH_2Oに影響され、光の反射スペクトルが変化するメカニズムを提案している。これまで、錯体重合法による希土類添加水酸アパタイトセラミックス合成方法の開発と、その基礎的な光学特性の解明を遂行して来た。添加する希土類イオンのイオン半径を増大させるに従って、赤外領域での湿度に対するスペクトル変化が大きくなることを見出している。 これらに基づいて平成7年度において得られた結果を述べる。 1)希土類添加水酸アパタイトセラミックス薄膜を錯体重合法により作製し、その湿度雰囲気下での反射法による光学スペクトル変化を評価した。その結果、反射スペクトルにおいて純粋な水酸アパタイトセラミックスに比べ、最大4倍の光感度を持つセンサーが得られたことを確認した。蛍光スペクトルは現時点ではほとんど変化があらわれていない。 2)希土類添加水酸アパタイトセラミックスの光駆動湿度センサー特性を評価し、特性に影響を与えると考えられる因子について詳細に検討した。 (1)希土類として取り扱ったSm、Eu、Euのうち、Erが最大の感度を示した。 (2)希土類の濃度はCaに対して4%まで固溶し、その濃度とともに感度が上昇した。
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