1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07230277
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
竹内 俊文 広島市立大学, 情報科学部, 教授 (70179612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 淳 広島市立大学, 情報科学部, 助手 (10264954)
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Keywords | 希土類錯体 / モレキュラーインプリンティング法 / 触媒 / 分子認識 / アルドール反応 / ポリマー |
Research Abstract |
ポリマー内において金属錯体の近傍に結合部位を構築するため、配位結合を利用するモレキュラーインプリンティング法を確立することを試みた。テンプレートには、アセトフェノンとベンズアルデヒドからカルコンを生成するアルドール反応の遷移状態構造に比較的近く、しかもキレート分子であるジベンゾイルメタン(DBM)を用いた。DBM、酢酸コバルト(II)、4-ビニルピリジン、スチレン、ジビニルベンゼンをクロロホルム、メタノールの混合溶媒に溶かし、加熱してポリマーP(DBM/Co)を得た。ポリマーは、砕いてすり潰し、ステンレスカラムに充填して液体クロマトグラフィー用ポンプに接続して、ジベンゾイルメタンの保持を測定した。溶離液中に酢酸コバルト(II)を加えたときのみ、特徴的な保持が見られ、また、DBMを加えずに重合したポリマーP(Co)、酢酸コバルト(II)を加えないで重合したポリマーP(DBM)では、このような保持が見られなかったことから、P(DBM/Co)がコバルトを介してDBMを認識していることが示された。次に、ポリマーをアセトフェノンとベンズアルデヒドからカルコンを生成するアルドール反応の触媒として用いたところ、P(DBM/Co)はP(Co)に比べて約2倍の触媒活性を示すことが分かった。アセトフェノンの替わりにアントラセニル基やアダマンチル基等かさ高い官能基を持つケトンを基質としたところ、それぞれ1.4倍、1.3倍の活性の向上しか見られず、アセトフェノンの反応に対して選択的であることが示された。 希土類錯体である酢酸ジスプロシウムを酢酸コバルトの替わりに用いて、同様の手法により得たポリマーP(DBM/Dy)についてもジスプロシウムを介してDBMを認識することが示唆された。
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Research Products
(1 results)