1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07232211
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田島 裕之 東京大学, 大学院・理学系研究科, 講師 (60207032)
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Keywords | 有機伝導体 / 分子性導体 / 有機超伝導体 / dmit塩 / 磁気抵抗 / 磁化率 / 金属一絶縁体転移 / シュブニコフ:ドハース振動 |
Research Abstract |
α-(EDT-TTF)[Ni(dmit)_2]:昨年の研究から、伝導面内の第二臨界磁場の異方性は、磁気抵抗から推定されるほど大きくないことがわかり、超伝導がバルクでない可能性が示唆された.(J. Phys. Soc. Jpn. in press)。この点に関して調べるために、希釈冷凍機を用いた磁化測定を行った。その結果マイスナー効果からは、60%以上の超伝導相が存在することが明らかになった。(Synthetic Metals in press)。また磁化率測定を行った結果、CDWと考えられるような静磁化率の減少は見いだせなかった。 Me_4N[Ni(dmit)_2]:この物質はNi(dmit)_2からなる一次元カラムが(110)あるいは(110)方向にスタックした立体交差型構造をとる物質で、加圧下では超伝導転移を起こすことが知られている。常圧下では金属絶縁体転移を起こすが、その性格はよくわかっていなかった。今回この物質に関して磁化率を測定したところ、スピンパイエルス転移と思われる磁化率の減少を観測した [Pt(dddt)_2]_2IBr_2:M(dddt)_2塩はM(dmit)_2塩同様、HOMO-LUMO逆転をおこす可能性を持つ物質系である。そこで反射スペクトルの実験を用いて、この塩の電子構造を調べた。その結果、この塩ではHOMO-LUMOの逆転は事実上起こっていないことがわかった。 κ-(BETS)_2GaCl_4:この塩はκ型構造を持つが、超伝導転移は0.5Kまで示さない。磁気抵抗測定を行った結果,BETS塩としては初めて SdH効果、ADMROを見いだした(Solid State Commun., in press)。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H. Tajima: "Coexistence of superconductivity with CDW(or SDW): Ambient-pressure superconductor based on Ni(dmit)_2,α-EDT-TTF[Ni(dmit)_2]"" Synthetic Metals. 70. 1035-1038 (1995)
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[Publications] H. Tajima: "“Infrared Reflectance Spectra of(Me_2DCNQI-d_7)_2Cu"" J. Phys. Soc. Jpn.64. 2502-2509 (1995)
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[Publications] M. Inokuchi: "“Electrical Resistivity under High Pressure and Upper Critical Magnetic Field of the Molecular Superconductor,α-(EDT-TTF)[Ni(dmit)_2]" J. Phys. Soc. Jpn.,. (in press).
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[Publications] H.Tajima: "“Meissner and Diamagnetic Shielding Effects of α-EDT-TTF[Ni(dmit)_2]" Synthetic Metals. (in press).
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[Publications] H. Tajima: "“Subnikov-de Haas Effect and Angular-dependent Magnetoresistance Oscillation of κ-(BETS)_2GaCl_4" Solid State Commun.(in press).
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[Publications] 田島裕之: "“平面金属錯体からなる超伝導体:M(dmit)_2塩"" 応用物理. 64. 339-343 (1995)