1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07233101
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
本河 光博 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30028188)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神木 正史 東北大学, 理学部, 助教授 (30004451)
鈴木 孝 東北大学, 理学部, 教授 (30004344)
新井 正敏 神戸大学, 理学部, 助教授 (30175955)
|
Keywords | 中性子回折 / 繰り返しパルス強磁場 / DyB6 / ヘキサボライド |
Research Abstract |
強磁場中での磁気相転移にからみ、その磁気構造を調べることが重要であること言を待たない。しかし通常中性子回折実験で利用できる磁場は高々6Tであり、10Tまで利用できる施設は世界に数カ所しかない。我々は20Tのパルス磁場を開発し、パルス中性子と組み合わせるという巧妙な手段を発展させ、いくつかの実験をおこなってきた。しかし20Tでも不足であり、30Tマグネットの開発に迫られている。そのため最近わが国で開発され、電気抵抗が小さく強度の高い銅-銀50%合金を用い、強力なマグネットの試作を行った。22Tに上げ、11,500回の発生テストをおこなった。しかし最後のパルスで、ビッター板間のスパークが起こったが力学的には何の変形も起こらなかった。この点の改良は可能であり、少なくとも25T磁場での中性子回折実験は近い将来可能になると考えられる。 従来の繰り返しパルス磁場で平成6年度にはDyAgの強磁場中磁気構造を明確にし、最初に磁化測定によって予想された構造と異なることを示した。平成7年度はDyAgと同じくトリプルq構造を持つと思われるDyB6について詳細な磁気構造を調べることを目的とし、まず単結晶作製から始めた。ヘキサボライドの内重希土類側は単結晶作製が困難と言われており、また通常の硼素は10Bでこれは中性子を強く吸収するので11Bに置換した単結晶を作製しなければならない。これは高価であり、失敗は許されず、苦労した点である。その結果磁化測定より予想された構造が間違っていることが判明し、正しい構造を調べる実験がまだ継続しておこなわれている。またネ-ル温度以下では[111]方向にひずむ構造相転移も伴っていることが判明した。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] M.Motokawa: "Neutron Diffraction Study of DyAg in High Magnetic Field" J.Magn.& Magn.Mater. 140-144. 1107-1108 (1995)
-
[Publications] H.Ohta: "ESR Measurements of LiNiO2 in a Pulsed Magnatic Field" Physica B.211. 217-219 (1995)
-
[Publications] M.Motokawa: "Metamagnetic Transition in Y2Cu2O5" Physica B.165-167. 165-167 (1995)
-
[Publications] M.Motokawa: "Quantum Effect in the High Field Phase of CsCuCl3" Physica B.211. 199-204 (1995)
-
[Publications] M.Motokawa: "Neutron Diffraction under High Magnetic Fields" Physica B.213-214. 1017-1021 (1995)
-
[Publications] M.Motokawa: "Magnetic Structure of DyAg in High Magnetic Field Studied by Neutron Diffraction" Physica B.213-214. 1022-1024 (1995)