1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07233102
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
繁岡 透 山口大学, 理学部, 教授 (50167441)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧原 義一 九州共立大学, 工学部, 助教授 (10148786)
栗栖 牧生 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (00161753)
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Keywords | 強相関伝導系 / 1-2-2系化合物 / 窒素化合物 |
Research Abstract |
多様な可能性を持つ1-2-2系化合物の窒化による、特に窒素侵入型の化合物作成をめざして、新物質の探索を行った。以下にこれまで行ったうちから幾つかの例を示す; A)ボロン化合物系(LuT_2B_2C系と近いものと考えて) I)YNi_2B_2;1)母体化合物:ThCr_2Si_2型の単相はできなかった。(アーク溶解→1000℃、5日間焼鈍)2)生成物は同定できなかったが、窒化を試みた;処理条件:母体を粉末化し、窒素圧力:1Kgf/cm^2、700℃で6時間熱処理→窒素吸収せず;質量増化なし、X線パターン変化なし。3)今後:Ni and/or Bの組成を少し変化させて化合物の作成を試みる。 II)YFe_2B_2(窒素とより相性のいいFeを用いた);1)母体化合物:ThCr_2Si_2型の単相(アーク溶解→1000℃、9日間焼鈍)、2)窒化:窒素吸収あり(1.5Kgf/cm^2、550℃で20時間熱処理);1モル当たり1.6個→YFe_2B_2N_<1.6>?しかし、X線のパターンにおいて、ピークの低角度側へのシフト(窒素侵入による格子の膨張)はなく、その強度が大きく減少しただけ?→アモルファス化?→800℃、6日焼鈍、X線のパターン変化なし。3)窒化による物性変化を測定予定。 III)LaFe_2B_2(より格子定数の大きく窒素の入り易いもの);1)母体化合物:ThCr_2Si_2型の単相できなかった。(アーク溶解→950℃、7日間焼鈍)、2)窒化:未処理、3)今後:Ni and/or Bの組成を少し変化させて化合物の作成を試みる。 B)Si系(典型物質への取組をめざして);I)YFe_2Si_2、II)YFe_2Si_2:1)母体化合物:ThCr_2Si_2型の単相(アーク溶解のみ)2)窒化:吸収なし(1.3Kgf/cm^2、600℃で20時間熱処理) その他、幾つかの化合物作成の試みを行ったが、現在までのところまがりなりにも窒素を吸収したのはYFe_2B_2のみである。まだ、手探り状態で系統だった試みになっていないのが現状であるが、今後も新窒化物探索を続ける予定である。
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