1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07236104
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
辻 和彦 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (10114563)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早稲田 嘉夫 東北大学, 素材工学研究所, 教授 (00006058)
邑瀬 和生 大阪大学, 理学部, 教授 (50028164)
三沢 正勝 新潟大学, 理学部, 教授 (80005941)
中村 義男 北海道大学, 理学研究科, 教授 (70000809)
田村 剛三郎 広島大学, 総合科学部, 教授 (30155262)
|
Keywords | 複雑液体 / 構造 / 密度ゆらぎ / 濃度ゆらぎ / X線回折 / 中性子散乱 / 相転移 / 臨界点 |
Research Abstract |
複雑液体のX線回折、中性子散乱、X線異常散乱、X線小角散乱、XAFS、光散乱などの測定を、温度、圧力、組成比などを変えて行い、静的短・中距離構造を実験的に求め、相互作用との関係を調べた。 放射光を用いた超臨界領域にわたる高温高圧下での測定を成功させ、液体セレンは超臨界領域での半導体金属転移の際、2配位構造が残り、ボンドが短くなることを見出した。アモルファスセレンでは、固体においても液体にみられる3配位欠陥ペアが光励起によって生成されることを見出した。液体セレンのボンドのゆらぎの融解時のとびは、高圧下で大きくなることを明らかにした。放射型スリットを用いた角度分散法超高圧高温X線回折実験法を開発し、液体ガリウム、液体ナトリウムの構造の圧力変化を調べた。異種結合混在系の電気物性の組成変化を調べ、溶液中の濃度ゆらぎの効果を明らかにした。1-プロパノール水溶液において塩化カリウムの添加による濃度ゆらぎの凝集傾向とフラクタル的挙動を実験的に明らかにした。分子性液体の配向相関をリバースモンテカルロ法により解析した。溶融塩の緩和過程を調べ、陽陰イオンの拡散係数を実験的に導出した。Ge-Se合金系でガラス・液体・結晶における構造差を明らかにし、非平衡状態相図を得た。溶解CuBrの部分構造を導出し、異種ペア間の電荷移動に伴う相互作用の変化との関連を明らかにした。 また、公募研究も含めた研究会で成果の発表および討論を行い、各研究者間の研究交流を行った。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] K.Tamura他: "X-ray diffraction and small angle X-ray scattering measurements on expanded fluid selenium" J.Phys. : Condens.Matter.8. 9347-9351 (1996)
-
[Publications] K.Tsuji他: "Structure of Liquid Rubidium under High Pressure" J.Non-Cryst.Solids. 205-207. 295-298 (1996)
-
[Publications] Y.Nakamura他: "Thermodynamic Properties of the Molten Tl-GeTe_4 System" Ber.BunSenges.Phys.Chem.in press (1997)
-
[Publications] M.Misawa他: "Density dependence of structure of supercritical carbon dioxide allong an isotherm" J.Chem.Phys.105. 7011-7021 (1996)
-
[Publications] K.Murase他: "Temperature dependence of Raman spectra in amorphous,crystalline,and liquid GeSe_2" J.Non-Cryst.Solids. 198-200. 753-757 (1996)
-
[Publications] Y.Waseda他: "Structure and Effective Pair Potential of Liquid Silicon" Jpn.J.Appl.Phys.35. 151-155 (1996)