1995 Fiscal Year Annual Research Report
複雑液体と複雑プラズマのシミュレーションによる比較研究
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07236107
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
佐藤 哲也 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 文部教官教授 (80025395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 英昭 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター・文部教官, 助手 (40280599)
藤原 進 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター・文部教官, 助手 (30280598)
堀内 利得 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター・文部教官, 助教授 (00229220)
渡邉 國彦 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター・文部教官, 助教授 (40220876)
林 隆也 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター・文部教官, 教授 (60156445)
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Keywords | 自己組織化 / 複雑プラズマ / 複雑液体 / シミュレーション / ダストプラズマ / 高分子結晶 |
Research Abstract |
本公募研究のねらいは少し他と趣をことにしている。直接の研究対象は'複雑液体'ではなく'複雑プラズマ'である。本重点研究の究極に目指すものは新しい科学のパラダイムを探ることであろう。かねてから、我々の研究グループも新しいパラダイムを求めて'複雑プラズマ'を対象に研究を重ねてきている。我々が現在中心課題としている自己組織化に注目し、複雑液体との接点を探る。 複雑液体の自己組織化を支配する重要な外部パラメータは温度(熱エネルギー)である。これに対し、複雑プラズマの自己組織化は磁気エネルギー、運動エネルギー、熱エネルギーがほぼ対等の外部コントロール要素となる。又、複雑液体の対象としてガラスや高分子等様々な物質が存在するのに対し、プラズマでは物質の違いはあまり問題ではない。このような違いに加えて、さらに重要な違いは、プラズマにおいては、外部からのエネルギー供給量及び供給速度を比較的自由にコントロールできるのに対し、複雑液体の場合、外部を恒温槽として考える場合が多い。このような考察に基づいて、複雑液体に近いプラズマとしてダスト(微粒子)プラズマの帯電作用や微粒子凝縮作用をシミュレーションする新しいコードの開発を行った。さらに、高分子液体の挙動をシミュレーションする分子動力学シミュレーションの開発も行った。テストランにおいて、ダストプラズマの結晶構造及び高分子の繭構造の形成を再現することに成功した。これらのコードを用いて、自己組織化の研究をさらに推進していく。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Amo: "Intermittent Energy Bursts and Recurrent Topological Change of a Twisting Magnetic Flux Tube." Physical Review E. 51. 3838-3841 (1995)
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[Publications] 佐藤哲也: "プラズマからみた複雑性の科学" 日本物理学会誌. 50. 340-347 (1995)
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[Publications] Shao-ping Zhu: "Non-Taylor Magnetohyrodynamic Self-Organization" Physical Review E. 51. 6047-6054 (1995)
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[Publications] T.Sato: "Kinetic Self-Organization:Creation of Super Ion Acoustic Double Layer21GC04:Physics of Plasmas" 2. 3609-3613 (1995)
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[Publications] 佐藤哲也: "複雑性の科学" プラズマ核融合学会誌. 71. 821-846 (1995)
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[Publications] T.Sato: "Complexity in plasma:From self-organization to geodynamo" Physics of plasmas. (印刷中). (1996)