1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07236234
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
甲斐 昌一 九州大学, 工学部, 教授 (20112295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 一広 九州大学, 工学部, 助教授 (00180993)
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Keywords | アクリルアミド / ラマン散乱 / ボゾンピーク / タングステン酸 / 表面波 / ゲル / ガラス / エポキシ樹脂 |
Research Abstract |
本年度は高分子ゲルをミクロからマクロまで多方面から研究することを試み、特に(1)アクリルアミドゲルの乾燥ガラス化過程におけるボゾンピークのラマン散乱研究、(2)熱硬化性樹脂の硬化過程(ガラス化)の機構を知るためにそのダイナミックスのTDR法による研究、(3)ゲル-ガラス化の大きな物性変化は力学的特性であるが、それを知るために表面波の分散関係をゾル-ゲル-ガラス化転移点で測定する弾性学的な研究、などを中心に行った。その結果、次のような成果が得られた。 (1)乾燥に伴うガラス化過程においても、低周波ラマンスペクトルにボゾンピークが観測された。これは、乾燥に伴うガラス化が通常の温度変化に伴う高分子やアモルファス物質のガラス化と同じ性質のものであることを示している。(2)熱硬化性樹脂はその相変化図がかなり複雑で、低周波(<100kHz)での誘電損失の挙動は弾性変化と共に起こるが、50MHz以上の高周波誘電損失は弾性変化とは異なった変化を示す。この事実から弾性的性質や低周波の誘電的性質は主鎖のダイナミックスを反映しており、一方高周波の誘電特性は測鎖の性質を反映しているものと考えられる。また、(3)のゲル化過程における表面波の研究では、ゲル化点を境にしてゾル領域では表面張力波による分散特性が、ゲル領域ではレーリー弾性波の分散特性が観測された。しかし、ゾル-ゲル転移点近傍では特異な分散特性が観測され、表面波と弾性波の双方が共存して発生することが判明した。また、この共存性はゲル化物質に依存し、ゲル化した場合の弾性的性質に大きく依存することが分かった。これらの定量的な研究は今後の課題である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K. Ishida: "Formation of Epitaxial Twins by Perfluoro-N-Alkane Evaporated on Alkali Halide Crystal" Jpn. J. Appl. Phys.34. L240-243 (1995)
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[Publications] K. Ishida: "Two-Dimensional Crystal Growth Process of n-Alkane Molecules Observed Using Scanning Tunneling Microscope" Jpn. J. Appl. Phys.34. 3846-3851 (1995)
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[Publications] T. Masuike: "Change of Temperature and Elastic Stiffness during Dehydration Process of Polyacrylamide Gel" Jpn. J. Appl. Phys.34. 4997-5000 (1995)
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[Publications] K. Hara: "Raman Scattering Study during the Dehydration Process of Polyacylamide Gel" Jpn. J. Appl. Phys.34. 5700-5705 (1995)
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[Publications] K. Hara: "Correlation between Raman Spectrum Anomaly and Weight Change during the Dehydration Process of Polyacrylamide Gel" Rept. Prog. Polm. Phys. Jpn.38. 181-185 (1995)
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[Publications] K. Okabe: "Dielectric Observation in MHz Frequency Range during Curing Process of Epoxy Resin" Rept. Prog. Polm. Phys. Jpn.38. 405-408 (1995)