1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07239222
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
石橋 善弘 名古屋大学, 工学部, 教授 (00023052)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 真 名古屋大学, 工学部, 助手 (40262886)
折原 宏 名古屋大学, 工学部, 助教授 (30177307)
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Keywords | 超イオン導電体 / 非線型導電率 / 導電率 / アドミッタンス / スペクトロスコピー / AgI / ホッピング モデル / 電場依存 |
Research Abstract |
超イオン導電体のイオン電導のダイナミクスの研究において,線型導電率測定は今日まで中心的役割を果たしている.しかし,電流-電圧特性における電流の飽和現象を例に取ればわかるように,超イオン導電体においては,非線型性もイオン移動に関して重要な役割を演じていると考えられる.しかし,このようにイオン移動のダイナミクスに関して多くの情報を含む非線型導電率の測定は,測定方法および結果の解析方法が確立されていないために,現在までほとんど行われていない. 本研究の目的は,我々が開発した非線型アドミッタンス測定装置を用い,超イオン導電体の非線型導電率を測定し,その固体内および電極界面でのイオン移動の非線型ダイナミクスを明らかにすることである. 我々は,非線型アドミッタンス測定装置を独自に開発し,AgIの非線型導電率Y_<3,0>の測定(周波数領域100Hz〜100kHz)を行った.電極界面反応による非線型導電率の分散が2kHz以下の低周波数領域で観測された.この現象は,単純な等価回路を仮定することによって定性的に説明することが出来た. 一方,本研究の最終的な目的であるイオンホッピングにおける非線型性は,この電極反応による非線型出力が非常に大きいために観測できなかった.現在,バルクの非線型性を観測できるように,電極の影響をできるだけ小さくするような非線型導電率測定装置の開発を行っている.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 石橋善弘: "A Phenomenological theory of the Ferroelectric phase Transition of Bi_4Ti_3O_<12>" Japanese Journal of Applied Physics. 34巻. 5475-5477 (1995)
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[Publications] 石橋善弘: "Considerations on Dielectric Properties of Relaxors" Journal of The Physical Society of Japan. 65巻. (1996)
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[Publications] 折原 宏: "Nonlinear Dielectric Spectroscopy of the Goldstone Mode in a Ferroelectric Liquid Crystal" Journal of The Physical Society of Japan. 64巻. 976-980 (1995)
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[Publications] 折原 宏: "Electro-Optic Effect and Third-Order Nonlinear Dielectric Response in Antiferroelectric Liquid Crystals" Journal of The Physical Society of Japan. 64巻. 3775-3786 (1995)
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[Publications] 岩田 真: "A Far-infrared Spectroscopic Study of Low Temperature Soft Phonon Mode in Tris-Sarcosine Calcium Chloride (TSCC)" Ferroelectrics Lett.19巻. 131-137 (1995)
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[Publications] 岩田 真: "Measurement of Elastic Constants in [N(CH_3)_4]_2ZnI_4 Single Crystal" Journal of The Physical Society of Japan. 65巻. (1996)