1995 Fiscal Year Annual Research Report
塩化物イオン伝導性固体電解質を用いた塩素化電極反応に関する研究
Project/Area Number |
07239241
|
Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
新関 良夫 東北工業大学, 工学部, 教授 (30085493)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 茂雄 東北工業大学, 工学部, 教授 (30005706)
|
Keywords | 固体電解質 / 塩化鉛(II) / 塩化物イオン導電性 / 塩素電極反応 / 酸化ルテニウム / 塩素 / 塩化水素 / 炭化水素 |
Research Abstract |
(1)約10mo1%のAl_2O_3粉末(粒径数μ)を添加し、3つ割金型で成型したところ、従来より薄い、加熱で割れない厚さ約2mmの固体電解質円盤を得ることができた。固体電解質面と電極間の電気的接触や電極の持久性は、金型の電極部分のパンチ面を約100メッシュの粗面にして著しく向上できた。なお、焼成は約400±5℃、2時間で十分であった。 (2)安定な再現性のよい開回路電極電位や放電電流・電位曲線は、カソードにRuO_2粉末を、アノードにRuO_2粉末やPt黒を使用したとき得られ、RuO_2は劣化が小さく理想的に働く高温塩素用電極材であることが確認された。 (3)RuO_2を用いた塩素-水素(塩化水素混合)ガス電極系では、約200〜380℃で、Nernstの式に従う開回路電極電位(約1050〜1100mV)と温度依存性が得られた。(4)塩素、水素および塩化水素のそれぞれ約1〜100%/Arガス濃度範囲で、Nernstの式に従う開回路電極電位とガス濃度依存性が得られた。 (5)塩素-水素(塩化水素混合)ガス系での放電では、377℃で約100mVの分極で最大110mA・cm^<-2>の大きな短絡電流が得られた。 (6)両極にRuO_2を用いたエタン、エチレン、アセチレンの塩素化電極反応では250〜500mVの分極で16mA・cm^<-2>の小さな短絡電流しか得られず、生成物を同定して反応機構を解明し、電極触媒の開発をする必要がある。 <文献>(1)'95年電気化学秋季大会;平成7年9月29日,山梨大学,『塩化鉛(II)系固体電解質を用いた水素-塩素ガス系電極反応』、(2)第21回固体イオニクス討論会:平成7年11月21日,三重大学,『塩化鉛(II)系固体電解質を用いた水素-塩素・炭化水素ガス系のアノード反応』
|