1995 Fiscal Year Annual Research Report
実条件の課題を考慮したアルミナ系NO選択還元触媒の特性とその活性点構造
Project/Area Number |
07242204
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
多田 旭男 北見工業大学, 工学部, 教授 (60001327)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡崎 文保 北見工業大学, 工学部, 教務職員 (10213927)
伊藤 英信 北見工業大学, 工学部, 助教授 (90113703)
射水 雄三 北見工業大学, 工学部, 助教授 (10125388)
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Keywords | 窒素酸化物選択還元 / エチレン / 種々のアルミナ / コバルト添加アルミナ / コバルト原料 / コバルトアルミネート / 高分散酸化コバルト / 最適熱処理温度 |
Research Abstract |
1.本研究の目的は,炭化水素(HC)によるNO選択接触還元(SCR-NO)に対する遷移金属添加アルミナ触媒のモデルとしてのCo/Al_2O_3の活性点構造を明らかにし、触媒設計のコンセプトを確立することである. 2.CoAl_2O_4の触媒特性:バルクCoAl_2O_4を1200℃以上で焼成するとCoAl_2O_4相が成長し,SCR-NO活性を失った。したがってCoAl_2O_4相はCo/Al_2O_3の活性Co種ではないことが分かった。 Co/Al_2O_3構成成分のNO,NO_2吸着特性:NO_2はAl_2O_3に多量吸着した。NO,NO_2はバルクCoAl_2O_4,低分散CoO_Xにはほとんど吸着しなかった。NOはCo/Al_2O_3のCoO_X種にdinitrosyl種として吸着した。その吸収強度は焼成温度が500-800℃の時に最大となり,1200℃ではゼロになった. 4.XPSによるCoO_X種の検討:Co (5.0wt%)/Al_2O_3を800℃で焼成するとCoO_X,CoAl_2O_4のCoの結合エネルギー(BE)よりも高いBEを持つCoO_X種が生成した.このCoO_X種はCoAl_2O_4上に高分散したものと考えた。 5.Co/Al_2O_3添加率,Co添加後の熱処理温度,Co原料:Co添加率5-20%では最適熱処理温度が800℃であり,0.2%のときには500-800℃であった.さらにCo原料が酢酸塩,塩化物,硝酸塩の場合、500℃焼成では,各Co(5.0wt%)/Al_2O_3の活性は著しく異なったが,800℃焼成では活性の差が小さくなった. 6.Al_2O_3の選択基準:Co/Al_2O_3触媒のSCR-NO活性はAl_2O_3のタイプによって著しく異なった。活性序列は比表面積に依存せず,不純物(SO_4^<2->,Na^+等)の有無に強く影響され,純粋なものほど活性が高かった。 7.Co/Al_2O_3触媒のSCR-NO活性に対するSO_XやH_2Oの共存の影響,O_2分圧の影響および高分散CoO_X種とAl_2O_3の最適空間配置等は今後明らかにする.
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