1995 Fiscal Year Annual Research Report
テイラーメイド方式が可能な新しい高分子金属錯体触媒反応場の設計と開発
Project/Area Number |
07242258
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
大西 正義 長崎大学, 工学部, 助教授 (00039695)
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Keywords | ポリピラゾリルボラト / ルテニウム / ピラゾール / オレフィン水素化 / 触媒反応 |
Research Abstract |
ホウ素原子上に1-ピラゾリン基(pz)を導入したη^3-ポリピラゾリルボラト配位子(BRpz_3)は、三座配位、6電子供与の負1価のアニオン配位子である。置換ピラゾール(Hpz^*)とか置換ボランを用いると、多種多様な置換ポリピラゾリルボラト配位子(BRpz^*_3)が容易に合成でき、中心金属上の電子密度、中心金属周辺の立体規制などを、置換基の選択により調整できる。つまり触媒反応における反応基質選択性、反応官能基選択性、立体選択性などの規制の展望を有する。 (1)本研究では、まずテトラキス(1-ピラゾリル)ボラトのカリウム塩K(Bpz_4)を(有機ニトリル)ルテニウム(II)錯体trans-[RuCl_2 (YCN) _4]と反応させることにより、2種類の錯体、つまりメタロセン型の[Ru (Bpz_4)_2]とhalf-sandwich型の(有機ニトリル)(ポリピラゾリルボラト)ルテニウム(II)錯体[RuC1 (Bpz_4) (YCN) _2]が得られた。後者の錯体は、3-フェニルプロペン、アクリル酸メチルなどのオレフィン水素化で高い触媒反応活性を示した。また新規錯体[RuC1 (Bpz_4) (p-FC_6H_4CN) _2]を合成単離し、100倍モルのオレフィン添加による^<19>F-NMRスペクトル変化を測定した。混合液を50℃に加熱すると、遊離p-FC_6H_4CNのシグナルと、p-FC_6H_4CNとオレフィンが入れ替わった錯体種のシグナルが観測された。 (2)各種置換ポリピラゾリルボラトのアルカリ金属塩を準備し、各種のルテニウム及び希土類原料錯体との反応を現在行っている。検討中の主なものは、CH_3,CF_3などでピラゾリル環の3,5位を置換したものとか、メンチルピラゾールから誘導された光学活性なポリピラゾリルボラト基などである。また、ポリピラゾリルボラト基の高分子担持も試みている。
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Research Products
(1 results)