1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07244103
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
舘 すすむ 東京大学, 大学院・光学系研究科, 教授 (50236535)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下絛 信輔 東京大学, 総合文化研究科, 助教授 (70183837)
泰羅 雅登 日本大学, 医学部, 助教授 (50179397)
近江 政雄 金沢工業大学, 工学部, 教授 (70016616)
三上 章允 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (40027503)
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Keywords | バーチャルリアリティ / 知覚 / 運動 / 心理物理計測 / 電気生理計測 |
Research Abstract |
平成8年度では生理指標計測装置などを用いて生理学的観点から人工現実感環境下での知覚と運動の実験を行った. 舘は構築した人工現実感環境の中での歩行移動感覚を生じさせる実験装置を構築し,これについてリアルタイム生体情報計測を利用した研究を行い,近江は人工現実感環境下における視覚刺激によって誘発される身体運動を計測すると同時に,新たに眼球運動視線追跡システムを構築して眼球運動の解析を行った. 下絛はこれらの運動情報を用いた仮想環境および臨場感・現実感・存在感の心理物理学的指標を開発するとともに,これらの感覚によって呼び起こされる感性的視覚の計量法と測定法ならびに人工的に生成された仮想空間の評価法を確立し,各種の感覚情報処理に現れる現象から空間の現実感・臨場感を決定する時空間的要因を解析した. 三上は視覚的な動きの知覚と形の知覚の統合過程を調べる目的で,動きと形の両方の要素を含む視覚刺激の弁別・記憶課題をサルで訓練し,この学習課題遂行中の神経細胞活動を上側頭溝上壁および後頭側頭溝から記録して電気生理学実験を行い,視覚上の動きと形に対する神経細胞活動の反応を調べた. また,泰羅はVR環境下においてサルの頭頂連合野での三次元物体認知及び空間知覚の基本的なメカニズムについて,どのような基本形の特徴抽出メカニズムがあるかどうか,また,三次元物体に固有の記憶のメカニズムがあるかどうかをしらべ,このような基本刺激に反応する物について,ランダムドットを使って刺激して,三次元的な形態の抽出が純粋に両眼視差の手がかりで行われているかどうかを調べた.
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[Publications] 舘 すすむ: "Methods to calibrate projection Transformation parameter for See-Through Head Mounted Displays" Presence. 5・1. 122-135 (1996)
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[Publications] 三上 章允: "Memory of object identity" Brain Processes and Memory. 369-376 (1996)
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[Publications] 近江 政雄: "Egocentric perception through interaction among many sensory systems" Cognitive Brain Research. 5. 87-96 (1996)
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[Publications] 泰羅 雅登: "Selectivity of the parietal visual neurones in 3D orientation of surface of stereoscopic stimuli" NeuroReport. 7. 2389-2394 (1996)
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[Publications] 下絛 信輔: "‘Generic-view principle' for three-dimensional-motion perception" Perception. 25. 797-814 (1996)