1995 Fiscal Year Annual Research Report
MHCクラスII分子変異細胞株を用いた自己抗原処理・提供機構の解析
Project/Area Number |
07257222
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Research Institution | 佐賀医科大学 |
Principal Investigator |
木本 雅夫 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (40153225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 健介 佐賀医科大学, 医学部, 助教授 (60229812)
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Keywords | B / WF1マウス / 病原性自己ペプチド / T細胞クローン / 変異APC / クラスII分子 / ペプチドモチーフ / TCRレパトリ- |
Research Abstract |
(1)病原性T細胞クローンが認識する自己ペプチドの解析.クラスII分子結合ペプチドシークエンスおよび合成ペプチド結合競合阻害実験の結果から,変異APC株および野性APC株のクラスII分子結合ペプチドモチーフは,p6位で野性株はTyr,Phc,Trp,Gly,His,Ile,変異株ではTry,Phe,Gly,Arg,Glu,Asnが許容されることがわかった。p6位は変異APC株のクラスII分子アミノ酸変異が存在する場所であり,結合モチーフの相違はそのためであると考えられる.この結果から,病原性自己ペプチドのp6位はTrp,His,Ileのいずれかであると推測される. (2)ペプチドアナログによる自己反応性の抑制.病原性T細胞クローンが認識するクラスII分子Aβz/Aαdに結合するL-plastin (588-605)ペプチドをパルスしたAPC株は病原性T細胞クローンに対する刺激能が減弱することがわかった.これはAPCクラスII分子に結合している病原自己ペプチドがL-plastinペプチドにより置換されたためであると考えられる. (3)APC株による自己反応性の抑制.B細胞リンフォーマAPC株と共培養されたT細胞クローンはT細胞クローンは,その後の脾臓細胞の刺激に対して無応答になることがわかった.これが,APC上の抗原密度によるものか,他の異なった表面分子の影響によるものかを解析中である. (4)病原性TCRレセプターの解析.自己免疫疾患を発症したB/WF1マウスTCRVb4のCDR3 100位に陰性荷電を有するアミノ酸が高頻度に存在しているが,発症前にはこのような特徴は認められなかった.疾患発症に関与するTCRレパトリ-の変化を反映していると推測される.
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[Publications] Kensuke Miyake: "RP105,a novel B cell surface molccule uiplicatcd in B cell activation is a member of the leucine-rich repeat protein family." J.Immunology. 154. 3333-3340 (1995)
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[Publications] Syuichi Koarada: "Efficient isolation of mutant antigen-presenting cell lines by functional selection using T cell clones." J.Immunol.Methods. 182. 209-218 (1995)
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[Publications] Yoshio Yamashita: "A mon oclonal antibo dy against murine CD38 homol og uc dcli vcrs a signal to B cells for prolong at ion of survival,and protection against apoptosis in vivo : Unresponsiveness of X-linked immunodcficient B cells." Immunology. 85. 248-255 (1995)
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[Publications] Yuji Kikuchi: "CD38 ligation induces tyrosine phosphorylation of Bruton tyrosine kinase and enhanced expression of interleukin 5-reccptor alpha chain : Syncrgistic effects with interleukin 5." Proc.Natl.Acad.Sci.USA.92. 11814-11818 (1995)
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[Publications] 木本雅夫: "「免疫系とは」ブレインサイエンスシリーズ10 脳と免疫" 大村 裕,堀 哲郎 編著 共立出版, 18 (1995)
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[Publications] 徳島美代子: "T細胞の活性化.バイオマニュアルUPシリーズ免疫研究の基礎技術" 高津 聖志,瀧 伸介編 羊土社, 10 (1995)