1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07262214
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
倉谷 滋 熊本大学, 医学部, 助教授 (00178089)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須田 容子 日本抗体研究所, 研究員
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Keywords | 神経堤細胞 / ロンボメア / 分節性 / ニワトリ / 細胞移動 / 頭部形成 / 鰓弓系 / 体節 |
Research Abstract |
1)ニワトリの鰓弓系を代表する形態の一つ、脳神経系の根の分節的発生機序を解析するために、体幹の胚環境を頭部に持ち込むことによってもたらされる神経堤細胞の移動パターンの変化、それに引き続く神経系の形態変化を追跡した。頭部に存在しない体節中胚葉を菱脳の外側に追加移植すると、頭部神経堤細胞の特徴である背外側経路が阻害されたが、根形成のパターンは失われなかった。このような阻害は外側中胚葉の追加によっては生じなかった。一方、体幹の神経管(脊索原基)をロンボメアと交換移植すると、移植片はあたかも偶数番号のロンボメアに類似の発生パターンを示し、それは神経堤細胞を生産し、擬似的な神経根を発生した。したがって、頭部の分節性の基盤は、体幹には見られない、いくつかの環境、すなわち奇数番号のロンボメアの存在と体節の不在にあることがわかった。 2)上のような典型的な頭部分節形態は耳プラコードの前にのみ見ることができる。一方、耳プラコードの後ろではどのような分節的発生機構が存在するのだろうか? これを知るために、DiIの微量注入を行い、後耳鰓弓系へ赴く神経堤細胞の由来を追跡した。その結果、後耳領域においては奇数番号のロンボメアに期待されるような「分水嶺」が存在せず、各鰓弓間葉のオリジンが神経軸の上で互いに広範囲に重なり合っていることが分かった。また、ラベルされた神経堤細胞の挙動は、鰓弓構造の発生パターンと体節中胚葉の存在が、この非分節的なパターンの理由になっている可能性を強く示唆していた。さらに、後耳神経堤からは体幹の神経堤の特徴である、腹外側経路を通る神経堤細胞も生じ、ここが体幹と頭部の両方の性質を合わせ持っていることが明らかとなった。
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[Publications] S.Kuratani: "Mouse Otx2 functions in the patterning of rostral head." Genes & Dev.9. 2646-2658 (1995)
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[Publications] S.Kuratani: "Patterning of the cranial nerve in the chick embryo is dependent on cranial mesoderm and rhombomeric metamerism." Devel.Growth & Diff.37. 717-731 (1995)
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[Publications] K.Sakimura: "Overlapping origins of pharyngeal arch crest cells on the postotic hindbrain." Devel.Growth & Diff.37. 733-746 (1995)