1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07263213
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
坂村 博康 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (00114489)
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Keywords | LCA / セラミックス製品 / ガラスビン / アルミカン |
Research Abstract |
セラミックス製品の製造には多量のエネルギーを必要とし、また大量生産されているものが多く、地球環境に大きな影響を与えていると予想される。本研究の目的は、LCA手法を用いてセラミックス製品の原料採取から製造、流通、使用、廃棄までのライフサイクルにわたる環境負荷をできるだけ定量的に分析、評価することである。研究対象製品として、リユ-スとリサイクルが可能なガラスビンを選択した。研究実績は3つに大別される。 (1)リターナブルビールビン(633ml)を研究例として、新しい視点からみたLCAソフトを完成し、ビンの使用回数、使用度の空きビン輸送距離、廃棄後に再び原料として使用されるカレットの使用率などを可変とすることで、環境負荷予測を行った。これによりガラスビンのリターナブル化が環境負荷を大きく減少させることが確認された。 (2)既存の国内データによるリターナブルビールビン(633ml)とアルミカン(350ml)のエネルギー消費量とリサイクルの関係を可変パラメーターを導入し、1)ビンの使用回数が5回以下では、空きカン回収率0%でもアルミカンのエネルギー消費量が小さい、2)空きカン回収率が72%以上になれば、ビンの使用回数にかかわらず、アルミカンのエネルギー消費量が小さい、3)現状(ビン使用回数20回、空きカン回収率53%)では、両者ともほぼ同じエネルギー消費となる、4)ガラスビンは再使用することで、エネルギー消費を大きく減らすことができる、などの結果を得た。 (3)国外データ(イギリス、ブ-ステッドモデルから算出した)によるガラスビンとアルミカンの環境負荷量を調べ、国内の聞き取りデータや既存データとの比較検討を行った。ガラスビンについては、国内外でほぼ一致したデータが得られ、収集したデータの信頼性が確認された。アルミカンについては、ガラスビンほどの一致はみられなかった。その主な理由として、アルミニウム製造データが国内で得られないこと,製造場所によって製造エネルギーの違いなどデータがかなり異なることなどによるものと考えられる。しかしLCA研究においては、データの信頼性を失うほどの差ではないと推察した。
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Research Products
(1 results)