1995 Fiscal Year Annual Research Report
光形態形成に関わるYPT/rabタンパク質の機能の解析
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07270210
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐々木 幸子 名古屋大学, 農学部・農学研究科, 教授 (00026519)
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Keywords | 光形態形成 / 小胞輸送 / エンドウ / GTP結合タンパク質 |
Research Abstract |
YPT/rab蛋白質は小胞輸送の分子スイッチとして機能する低分子量GTP結合蛋白質である。エンドウよりその発現が光に応答するYPT/rab蛋白質をコードするcDNAを単離した。この遺伝子の機能を調べることを最終目的とし、まず光応答発現に必要なシスエレメントを解析するため、エンドウゲノムライブラリーから遺伝子を単離士、遺伝子構造を調べた。この遺伝子には1つのイントロンがあり、2つのエキソンから構成されていた。遺伝子の上流配列役2kbpには、エンドウリポオキシゲナーゼの上流配列と100bpにわたり80%以上一致する配列があった。リポオキシナーゼではシスエレメントと同定された配列がこの中にふくまれていた。inverted repeatがこれらの配列にあったので、従来報告されているTourist,Stowawayと称される配列のたぐいか調べた。適当なプライマーを用いて、エンドウゲノムDNAを鋳型にし、PCRをおこない、その産物の4クローンの配列を調べた。その結果、互いに良く似ているが、すべて異なる配列であった。しかし、TouristとStowawayとのホモロジーはなかった。これらの結果を総合すると、本研究で見つけたエンドウの約100bpの配列はエンドウゲノムにかなり多くあり、その機能はまだ推定できないが、新しいinverted repeat elementと考えられた。今後この配列の有無がpra2の発現にどのように影響するか調べる予定である。
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[Publications] Nagano,Y.,et al.: "Location of light- repressible,small GTP-binding protein of the YPT/rab family in the growing zone of etiolated pea stems." Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 92. 6314-6318 (1995)