1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07276215
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
曽我部 正博 名古屋大学, 医学部, 教授 (10093428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷村 禎一 九州大学, 理学部, 助教授 (20142010)
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Keywords | 機械受容チャネル / 遺伝子クローニング / A6細胞 / ショウジョウバエ / アミロライド感受性チャネル / CGMP作動性チャネル |
Research Abstract |
機械受容(Mechanosensitive,MS)チャネルは、1984年に発見された新しい型のチャネルである。細胞の機械刺激感知を担う重要な分子であるが、その実態と構造が不明なために研究の進展が大きく阻まれている。現在、真核生物のMSチャネル遺伝子として最有力なのが、線虫の機械受容ミュータントの研究から分離されたmec遺伝子である。それは、mecと相同な遺伝子(rENaC)がラット腎細胞でアミロライド感受性イオンチャネルをコードすることが分かった(1993)からである。しかし実験材料の制約から、これらの遺伝子が機械受容チャネルをコードしているという直接証明がなされていない。本計画の目的は、電気生理学や遺伝学の実験に有利な材料(例えばショウジョウバエや腎細胞cell line,A6)から機械受容チャネルの遺伝子(例えばmecに相同な遺伝子)をクローニングし,MSチャネルの分子生物学と生理学がより広範に発展するための基盤を確立しょうというものである。本年度の成果は以下の通りである。 (1)ショウジョウバエの遺伝子ライブラリィから機械感覚受容に関連する可能性のある新しい型のcGMP作動性イオンチャネルと思われる遺伝子がクローニングされ、約70%の配列が決定された。現在配列決定の完成と抗体の作成が進行しており、今後その機能や発現パタンの解析を行う予定である。 (2)ゼノパス腎上皮由来のcell line(A6)において、アミロライド感受性Naチャネル(ENaC)が細胞体積調節に重要であることを発見した。これまでにゼノパス遺伝子ライブラリィからENaCのサブユニット(全部で3種類)のクローニングが終了し、今後強制発現やアンチセンスなどにより機能解析を行いこの遺伝子と機械受容の関連を明らかにする予定である。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Okada,H.,Yoshida,J.,Sokabe,M.,Wakabayashi,T.,Hagiwara,M.: "Suppression of CD44 expression decreases migartiona nd invasion of human glioma cells." Int J Cancer Res.66. 1-6 (1996)
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[Publications] Akaike,T,Wang,j,& Sokabe,M.: "Optical imaging of neural activities in the rat cingulate cortex in vitro." Neurosciences,. 21. 81-89 (1995)
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[Publications] Kobuke,Y.,Ueda.K.,& Sokabe,M.: "Totally synthetic voltage dependent ion channels." Chem.Let.435-436 (1995)
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[Publications] Tanaka,Y.,Kobuke,Y.,& Sokabe,M.: "Non-peptide ion channel with a K^+-selective filter." Angew.Chem. (Int Ed Eng),. 36(40). 693-694 (1995)
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[Publications] 曽我部正博、成瀬恵治、嶽本和久: "SAチャネルは細胞の機械センサか?" 蛋白質・核酸・酵素. 41. 2-13 (1996)
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[Publications] 曽我部正博: "単一チャネルデータ解析" 生理学雑誌(J Physiol Soc Jpn). 57. 247-260 (1995)
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[Publications] 曽我部正博: "イオンチャネルのゲートとゆらぎ、In「生体膜」(葛西、田口編)pp47-66" 吉岡書店, 167 (1996)
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[Publications] 曽我部正博: "パッチクランプ法による単一チャネル電流の記録、In「英語論文セミナー 現代の生命科学シリーズ:細胞生物学」(馬淵、山本編)pp113-120" 講談社, 168 (1996)