1995 Fiscal Year Annual Research Report
内向き整流性ポタシウムの内向き整流性を決定する分子基盤の解明
Project/Area Number |
07276241
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute for Neuroscience |
Principal Investigator |
久保 義弘 東京都神経科学総合研究所, 神経生理, 主任研究員 (80211887)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮下 知之 東京都神経科学総合研究所, 神経生理, 研究員 (70270668)
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Keywords | 内向き整流性 / ポタシウムチャンネル / 点変異 / アフリカツメガエル卵母細胞 / 膜電位固定 / 内細胞Mg^<2+> / ポロアミン / IRK1 |
Research Abstract |
内向き整流性K^+チャネルは、種々の外液K^+濃度下において、おおよそK^+の平衡電位(Ek)以下で内向き電流を通し、Ek以上ではあまり外向き電流を通さず、結果として内向き整流性を示す。本研究では、その機構を知るための第一歩として、細胞内外のK^+濃度を変える実験を行い、このチャネルが感知するのがよく言われているようにEkからのずれ(いいかえればnet flow の方向)ではなくて、細胞外K^+濃度と膜電位のコンビネーションであることを明かにした。さらに、このことから、細胞外K^+を感知する部位の存在を想定し、その部位を同定するために、チャネルの細胞外領域に近い部分に種々の点変異を導入した。その変異体のひとつ(変異体26)は、活性化(ポリアミンのはずれていく速さ9の遅延とg-Vカーブの過分極方向へのシフトを引き起こした(図1)ことから、このsiteが細胞外K^+がこのチャネルの活性に影響を及ぼすsiteであること、このsiteへの細胞外K^+の結合の有無により、Mg^<2+>やポリアミンなどのブロッカーのM2Asp残基への結合が調節されること、変異体26では、そのsiteの変異により細胞外K^+の活性化能が減弱していること、が推測された。
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Research Products
(1 results)