1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07279107
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
小幡 邦彦 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (60013976)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三木 直正 大阪大学, 医学部, 教授 (40094445)
岡本 仁 理化学研究所, 脳科学総合研究センター, チームリーダー (40183769)
古市 貞一 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (50219094)
白尾 智明 群馬大学, 医学部, 教授 (20171043)
池中 一裕 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (00144527)
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Keywords | 遺伝子発現 / グルタミン酸レセプター / 小脳顆粒細胞 / カリウムチャネル / GABA / モルヒネ依存 / ドレブリン / 細胞骨格蛋白 |
Research Abstract |
脳形成過程ではいったん作られた神経結合が神経活動によって固定化、強化、排除されて、神経ネットワークの完成に至る。また完成後も神経活動によって神経ネットワークが修飾をうけて脳機能の長期的変化が起こる。これは脳可塑性と呼ばれ、いわゆる記憶から運動学習、薬物依存等にわたる。このような脳可塑性の基盤には遺伝子発現を介する物質レベルの持続的、長期的変化があると考えられるが、まだほとんど解明されていないので、7名の研究者によりこの問題に取り組んだ。本年度の成果として、1)小脳の生後発達。顆粒細胞の分化、移動、成熟が起こる際に、KチャネルのうちKv4.2の発現が増加して活動電位が発達すること(池中)、および新規分子Cupidinが発現することを見いだした(古市)。cupidinはHomer/Veslファミリーに属し、グルタミン酸レセプターとアクチン細胞骨格をつないで神経回路発達に与る。2)シナプスの形成と可逆的変化。アクチン結合蛋白ドレブリンがシナプス形成にともなってアイソフォーム変換し樹状突起スパインに局在化するが、この局在性はNMDA型グルタミン酸レセプターの過剰活動で消失する(白尾)。3)神経発生へのGABAの関与。これは最近ラット細胞についての各種培養実験から主張されているので、遺伝子ノックアウトでGABAを消失させたマウスの脳をしらべたところ、正常に組織形成が進行していた(小幡)。GABAの存在しないC.elegans変異種でも神経系形成は正常という最近の知見と対応する。4)麻薬中毒の分子機構。モルヒネを慢性投与したマウスの脳ではPurαの一本鎖DNA結合活性が減少し、この結合活性化因子はカルモジュリンである。モルヒネの依存形成にカルシウム・カルモジュリンを介する遺伝子発現が関与することを示唆した(三木)。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Ji,F.Y.,Kanbara,N. and Obata,K.: "GABA and Histogenesis in fetal and neonatal mouse brain lacking both the isoforms of glutamic acid decarboxylase." Neuroscience Research. 33-3(印刷中). (1999)
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[Publications] Ji,F.Y. and Obata,K.: "Development of the GABA system in organotypic culture of hippocampal and cerebellar slices from 67 kDa isoform of glutamic acid decarboxylase(GAD67)deficient mice." Neuroscience Research. 33-3(印刷中). (1999)
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[Publications] Hayashi,K.,Suzuki,K. and Shirao,T.: "Rapid conversion of drebrin isoforms during synapse formation in primary culture of cortical neurons." Devel.Brain Res.111. 137-141 (1998)
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[Publications] Konishi,Y.,et al.: "Transcriptional regulation of mouse type 1 inositol 1,4,5-trisphosphate receptor gene by Neuro D-related factor." J.Neurochem.(印刷中). (1999)
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[Publications] Shibata,R.,et al.: "Expression of Kv3.1 and Kv4.2 genes in developing cerebellar granule cells." Dev.Neurosci.(印刷中). (1999)
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[Publications] Kuo,C.H,et al.: "Calmodulin functions as an activator of Pur α binding to single-stranded purine rich DNA elements(PUR elements)." Biochem.Biophys.Res.Comm.(印刷中). (1999)
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[Publications] 岡本 仁、池中一裕、小幡邦彦、白尾智明: "Neural Development(K.Uyemura,K.Kawamura,T.Yazaki,eds.)" Springer-Verlag,Tokyo, 544 (1998)
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[Publications] 岡本 仁: "神経系の発生 神経系の領域化と細胞特異化脳と神経(分子神経生物学入門)(金子章道、川村光毅、植村慶一編)" 共立出版(印刷中), (1999)