1995 Fiscal Year Annual Research Report
哺乳類小脳をモデル系とした中枢シナプス形成の分子機構の解明
Project/Area Number |
07279247
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
有賀 純 理化学研究所, 分子神経生物学研究室, 研究員 (10232076)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新延 道夫 大阪大学, 蛋白質研究所・蛋白質機能制御部門, 助手 (80135748)
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Keywords | 神経発生 / 小脳 / 形態形成 / 背腹軸 / 転写因子 / 遺伝子導入 / 組織特異的遺伝子発現 |
Research Abstract |
本研究は申請者らの見いだした遺伝子Zicを中心として、脊椎動物の神経系の発生について新知見を得ることを目的とした。Zicは小脳顆粒細胞の細胞系譜に強く限局して発現する新規の転写因子として見いだされた。この遺伝子は正常の小脳顆粒細胞系譜のみならず、この細胞系譜に深い関連を持つとされる髄芽細胞種においても特異な発現が検出され、最初に見いだした遺伝子(Zic1)の他に、やはり成熟した固体では小脳に限局して発現するZic2,Zic3,Zic4という複数の関連遺伝子を持ち、同時期に報告されたショウジョウバエのpair-rule遺伝子odd-pairedの脊椎動物ホモグロであることを明らかにした。これら4種の遺伝子のマウス胚における発現パターンを解析した結果、神経管の背側に局在するもの、肢芽の尖端、尾部の特定の領域に限局して発現するものなとが認められ、それぞれが異なった発現制御を受けていることが明らかとなった。また、トランスジェニックマウスを使ったアッセイにより、発生過程の神経管の背側に限局した発現に関わる領域をZic1遺伝子中に見いだした。その他に、新たな解析系としてアデノウイルスの局所注入による神経細胞タイプ特異的遺伝子発現系を確立し、この方法が発生過程のマウスおよびニワトリ胚に対しても有効であることを見いだした。また、小脳に多く発現するシナプトタグミンIIのC2ドメインにイノシトールポリリン酸が結合し、シナプス伝達の調節に関わる可能性を示唆した。
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[Publications] Yokota, N.et al: "Predominant expression of human Zic in cerebellar granule cell lineage and medulloblastoma." Cancer Res.56. 377-383 (1996)
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[Publications] Aruga, J.et al: "The mouse Zic gene family: homologues of Drosophila pair-rnle gene odd-paired." J.Biol.Chem.271. 1043-1047 (1996)
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[Publications] Aruga, J.et al: "Identification and characterization of Zic4,a new member of Zic gene family." in press.
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[Publications] Hashimoto, M.et al: "A neural cell-type specific expression system using recombinant adenovirus vectors." Hum. Gene. Ther.7. 149-158 (1996)
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[Publications] Fukuda, M.et al.: "Mutational analysis of inositol 1,3,4,5-tetrakiso phosphate binding domain of Synaptotagmin family." J.Biol. Chem.270. 26523-26527 (1995)