1995 Fiscal Year Annual Research Report
大脳体性感覚野において感覚刺激に依存して発現するプロテオグリカンの構造と機能
Project/Area Number |
07279255
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Research Institution | Institute for Developmental Research, Aichi Human Service Center |
Principal Investigator |
大平 敦彦 愛知県心身障害者コロニー・発達障害研, 究所, 部長 (20101074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 ふみ子 愛知県心身障害者コロニー, 発達障害研究所, 助手
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Keywords | 脳 / プロテオグリカン / コンドロイチン硫酸 / モノクローナル抗体 / cDNAクローニング / ニューログリカンC |
Research Abstract |
生後10日のSDラット脳から、膜結合性プロテオグリカンを部分精製し、それを免疫原としてモノクローナル抗体(MAb)を作製した。4種類のMAb(C1,C3,C5,c10,いずれもIgG1)が、120kDaのコア糖蛋白を持つコンドロイチン硫酸プロテオグリカン(CSPG)を認識した。免疫組織化学により、このCSPGは主に発達期の脳の神経細胞の表面に局在すること、および、、Western blot分析により、ラット大脳では出生前後から生後20日にかけて増加するが、成熟脳ではピーク時の半分に減少していることがわかった。本年度は、このCSPGのコア蛋白cDNAのクローニングを完成し、次の結果を得た。 1.全長544個のアミノ酸からなる蛋白をコードするcDNAをクローニングした。この蛋白は、30アミノ酸残基からなるシグナルペプチドと、1個の膜貫通領域を持つ。このプロテオグリカンは、既報のどのプロテオグリカンファミリーにも属さない全く新しい分子種であることがわかった。そこで、Neuroglycan C(NGC; Neuron-specific proteoglycan with chondroitin sulfate)と命名した。 2.成熟蛋白は、N末端側より、(1)コンドロイチン硫酸が共有結合している領域、(2)塩基性アミノ酸のクラスター、(3)全システイン残基を含む領域、(4)膜貫通領域、(5)リン酸化されうる配列を持つ細胞内領域の、構造的に異なる5つの領域から構成されていた。 3.Northern blot解析により、ラット脳に於いて、3.1kbのサイズのバンドが一本だけ検出された。他の組織からは、NGC mRNAが検出されなかったことから、NGCは、中枢神経系に特異性の高いプロテオグリカンであることが明らかとなった。
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[Publications] Watanabe, E., Aono, S., Matsui, F. et al.: "Distribution of a brain-specific proteoglycan, neurocan, and the correspondion mRNA during the formation of barrels in the rat" European Journal of Neuroscience. 7. 547-554 (1995)
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[Publications] Katoh-Semba, R., Matsuda, M., Kato, K., Oohira, A.: "Chondroitin sulfate proteoglycan in the rat brain: Candidates for axon barriers of sensory neurons and the possible …" European Journal of Neuroscience. 7. 613-621 (1995)
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[Publications] Oohira, A., Kushima, Y., Matsui, F., Watanabe, E.: "Detection of Alzheimer's B-amyloid precursor related proteins bearing chondroitin sulfate both in the juvenile rat brain and" Neuroscience Letters. 189. 25-28 (1995)
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[Publications] Maeda, N., Hamanaka, H., Oohira, A., and Noda, M.: "Purification, characterization and developmental expression of a brain-specific chondroitin sulfate proteoglycan, 6B4…" Neuroscience. 67. 23-35 (1995)
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[Publications] Watanabe, E., Maeda, N., Matsui, F. et al.: "Neuroglycan C, a novel membrane-spanning chondroitin sulfate proteoglycan that is restricted to the brain." Jouranal of Biological Chemistry. 270. 26876-26882 (1995)
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[Publications] 大平 敦彦: "神経回路網形成期の脳に発現しているプロテオグリカンの構造と機能" 日本神経精神薬理学雑誌. 15. 171-176 (1995)
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[Publications] 大平 敦彦: "バイオサイエンス用語ライブラリー(分担)" (株)羊土社「実験医学」(印刷中), (1996)