1995 Fiscal Year Annual Research Report
ヘモグロビンのサブユニットに4量体系形成以前から用意されている構造変化の機構
Project/Area Number |
07280214
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森本 英樹 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (20029474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 源太郎 大阪大学, 基礎工学部, 教務職員 (50166146)
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Keywords | ヘモグロビン / 分子進化 / 構造変化 / 機構 / 機能進化 / 脊椎動物 / 系統樹 / 分岐点 |
Research Abstract |
1)脊椎動物の系統樹の分岐点のまわりで、Hb(ヘモグロビン)の立体構造と機能の変化を見るために使うHbの候補を選んだ。硬骨魚類のクロマグロ、軟骨魚類のアカエイ、脊椎動物と無脊椎動物の中間的存在である円口類の日本産のカワヤツメウナギ、Hbを持つ無脊椎動物で脊椎動物に最も近い棘皮動物のシロナマコである。これら4種の動物からHbを取るルートと技術を確立した。 2)アカエイにはα鎖、β鎖とも1種しかなかった。cDNAから1次構造を決め、酸素平衡曲線を測定し、「タンパク質立体構造の構築原理」ワークショップのポスターで発表した。CO結合型の結晶、deoxy(配位子非結合)型の結晶、deoxy型結晶にあとからCOを結合させた結晶をつくり、X線結晶解析を開始した。2Åくらいまで回析点が得られている。 3)シロナマコのHbは、グロビンが3種あり、O_2、COの結合能を保持したまま、分離精製を試みているが、まだ中途である。配位子非結合型の4量体の結晶を得ることが目標となる。 4)日本産のカワヤツメウナギのHbは、物理化学的性質はよく調べられており、4量体がより安定なので、これを手に入れ、配位子非結合型の結晶が得られた。2.8Åくらいまでの回析点が得られている。 5)硬骨魚類のクロマグロのHbは、nativeなままで、α鎖とβ鎖に単離することができる。他の動物のHbの単離鎖との解離会合の実験に使えることもあって、平行して取り上げることにした。血液を手に入れ、単離鎖に割れることを確認した。 6)Hbの系統樹を、立体構造と機能でたどろうとする計画に、当面必要な試料は揃ったし、結晶化も順調である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Sam-Yong Park: "High resolution crystal stractines of magnesium(MgII)-iron(FeII)hyhrid hemoglobin with liganded beta subunits" Journal of Moleculen Biology. 255. 726-734 (1996)
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[Publications] 小見山上: "Transplanting a unique allosterie effect from crococlile into human hemoglobin" Nature. 373. 244-246 (1995)
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[Publications] 柴山修哉: "Oxygen equilibrium Propesties of nickel(II)-iron(II)hybrid hemoglobins crass-linkel between 82β1 and 82β2 Lysyl residues by bis(3,5-dibromusalicyl)fumcimate"