1996 Fiscal Year Annual Research Report
マルチメディアを活用した高等教育の現状と将来展望に関する調査研究
Project/Area Number |
07300025
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Research Institution | National Institute of Multimedia Education (NIME) |
Principal Investigator |
菊川 健 放送教育開発センター, 研究開発部, 教授 (80056001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 要 放送教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (80280543)
中村 知靖 放送教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (30251614)
小林 登志生 放送教育開発センター, 研究開発部, 教授 (20186753)
永岡 慶三 放送教育開発センター, 研究開発部, 教授 (90127382)
池田 輝政 放送教育開発センター, 研究開発部, 教授 (90117060)
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Keywords | マルチメディア / 高等教育 / オンライン・ユニバ-シティ / バーチャル・ユニバ-シティ |
Research Abstract |
情報技術の著しい発展に伴い、国内外において高度情報通信社会に向けた取り組みが進展しており、光ファイバーや衛星通信等の基盤整備が急速に進んでいる。このため、マルチメディア等を活用した高等教育の将来展望について研究を行い、新しい高等教育の在り方や課題等を明らかにすることを目的とした。 平成7年度では、マルチメディアを活用した高等教育の現状を把握するために、国公私立の大学・短大等1200校へアンケート調査を行い、マルチメディアを活用した自校の特色ある教育実践や教育条件の整備、現状の問題点、今後の重点目標と展望について調査・分析を行った。また、マルチメディアを活用した高等教育の現状調査の結果から、先進的取組みやマルチメディアを活用した特色ある教育を創造している大学・短大等22機関を対象として内容、方法、施設、設備、スタッフ、運営、効果、研究課題、行政への期待等総合的な側面にわたる聴き取り調査を実施した。 平成8年度では、授業におけるメディア活用に関する調査を実施するとともに、北米を中心にマルチメディア・ネットワーク等を活用したオンライン・コース、オンライン・ユニバ-シティ、バーチャル・ユニバ-シティの現状について研究を行い、今後のマルチメディア等を活用した高等教育システムの方向性を求めた。 これらの調査研究の結果をまとめるとマルチメディアを活用した教育の機能については、 (1)教師主導型から学習者中心へ (2)オープンでフレキシブルな学習環境への転換 (3)グローバルな教育機能を活かすこと、が挙げられる。 次世代の高等教育システムは、これまでの、閉鎖的な高等教育環境から、オープンでフレキシブルな学習環境へ向けて推移してゆくと見られるが、これに対するメディアの役割は多大である。 オンライン・ユニバ-シティ、バーチャル・ユニバ-シティへの取組みは、今後の高等教育システムの在り方に大きな示唆を与えるものであり、今後も推移を見守る必要があると考える。
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