1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07300027
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小林 俊一 新潟大学, 積雪地域災害研究センター, 教授 (70001659)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高瀬 信忠 金沢大学, 工学部, 教授 (90019711)
対馬 勝年 富山大学, 理学部, 教授 (00002098)
塚原 初男 山形大学, 農学部, 教授 (30007083)
中村 勉 岩手大学, 農学部, 教授 (40271845)
福田 正己 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (70002160)
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Keywords | 豪雪 / 降雪 / 積雪 / 雪害 / 里雪 / 山雪 / 雪崩 / 路面凍結 |
Research Abstract |
1995-1996年の豪雪は、北海道から東北、北陸、中部、山陰に至る近年まれにみる広域的な大雪であった。更に、降雪形態が山岳地域と平野部(都市部)にも集中して積雪が増加して、いわゆる「里雪型の豪雪」となった。そこで調査方法として、主に地方新聞や市町村、警察、気象台、交通機関等から情報収集を行い、現地での積雪や雪害の調査も併せて行った。調査の結果、1995年10月から1996年2月までの降雪の深さの合計は、平年を上回った地点は、札幌607cm(平均比150%)、山形330cm(117%)、ながの204cm(135%)、高山481cm(163%)、岐阜103cm(229%)、舞鶴326cm(171%)などで、平年を下回った地点は、稚内156cm(42%)、帯広115cm(67%)、秋田163cm(65%)、高田522cm(80%)、福井184cm(67%)などであった。一方、旭川、函館、青森、新潟、富山、米子などは平均値に近かった。本州地方ではここ10年来、暖冬と少雪が続き、都市の耐雪力が低下した結果、大雪でない地点でも屋根雪降ろし時の死亡事故が多発した。大雪の地点では、スキーヤーを巻き込む雪崩事故、路面凍結によるスリップ事故と不十分な除雪による交通事故の多発、高速道路の閉鎖による普通道路の交通パニック、JRのダイヤの乱れによる流通や通勤への影響があった。また低温による水道管の破裂や消雪に水道水を使ったために水道貯水タンクの水位の異常低下による断水、火災時の消防機能の停止などライフラインにも多大の影響を及ぼした。今後、積雪都市での地震発生時の救援活動や火災時の消防活動等の対応と対策が急がれることが強調される。
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