1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07301017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Co-operative Research (A)
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
志田 基与師 横浜国立大学, 教育学部, 助教授 (90178872)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
数土 直紀 信州大学, 人文学部, 講師 (60262680)
遠藤 薫 信州大学, 人文学部, 助教授 (70252054)
永田 えり子 (志田 えり) 東京工学大学, 工学部, 助手 (90208009)
富山 慶典 群馬大学, 社会情報学部, 助教授 (50207627)
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Keywords | 社会的選択理論 / 集合的選択ルール / 代議制 |
Research Abstract |
本年度は、各人の研究分担における、社会的選択理論の既存業績をフォローすると同時に、あわせて固有の問題の掘り下げを行った。各人の個人的な研究の蓄積の上に立って、7年12月9/10日、8年1月20日、2月10/11/12日、3月9日、3月23日(予定)の都合5回の大小の研究会を開催し、総計13件の報告を受けた。それらの報告をもとに研究メンバー相互による、綿密且つ本質的な議論をもとに、各人の研究テーマの深化をはかるとともに、メンバーが互いに社会的選択理論の展開の主要フロンティアを共有するようになった。とりわけ、全員で共有すべき概念・方法の設定として、選択関数や社会的厚生関数、集合的選択ルールなど、混乱の多い概念についての整理を行った。 この間の議論で明らかになった、あるいは今後解明されるべき論点として、(1)ゲーム理論と社会的選択理論との関係、(2)譲り合いや、社会的に表明される価値意識のような、個人選好の変動や個人選好にたいする順序づけの問題、(3)社会的厚生関数や集合的選択ルールの代数学的構造の記述と解明、が挙げられる。 とりわけ第3の問題にかんしては、コンピューター・プログラムを開発して、社会的選択の代数的な構造を明らかにするとともに、実際の決定をシミュレートする試みを開始した。
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