1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07301045
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
望田 幸男 同志社大学, 文学部, 教授 (40066155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮澤 正典 同志社女子大学, 生活科学部, 教授 (40125117)
谷川 稔 奈良女子大学, 文学部, 教授 (90111020)
谷口 健治 滋賀大学, 教育学部, 教授 (00227216)
松原 広志 龍谷大学, 文化学部, 教授 (70131315)
末川 清 立命館大学, 文学部, 教授 (00066614)
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Keywords | 身分 / 階層 / 職業 |
Research Abstract |
本研究の主題は階層と職業の関係であるが、前近代においては身分制との関連も問われてくる。 以上のような基本的観点から、本年度においては古代については、ギリシアにおける労働・職業観を、中世については、労働観を検討し、さらに中世における司教層と法学者に焦点をおいた研究を行った。 近代については、まずドイツに関しては教養市民層、ユンカー、手工業者、ジャーナリストについて、イギリスに関してはユダヤ人とジェントリについて、アメリカに関してはプランターとジャーナリストについて、フランスに関しては聖職者と中産階級について、ロシアに関してはインテリゲンツィアについて、それぞれ形成過程、意識、社会学的位相などを解明すべく努めた。 総じて、歴史における身分・階層と職業の関係は、歴史そのものを構造的にとらえるうえで、従来十分な注意が払われてこなかった「不分明な部分」に光を投げかけうる、と言っても過言ではなかろう。 これらの検討作業の多くは、それぞれ論文や著書として公表されており、全体としての成果は冊子体として公刊された。
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[Publications] 井上雅夫: "ハインリヒ4世と教会(2)" 人文学. 161. 29-66 (1997)
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[Publications] 大戸千之: "ヘレニズム4時代の「コスモポリタニズム」について" 立命館大学. 551. 141-163 (1997)
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[Publications] 谷口健治: "近世都市における所帯-1689年のハノ-ファーを例に" 史林. 80-3. 95-115 (1997)
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[Publications] 芝井(山辺)〓子: "法学者オドフドゥスをめぐるスティタス諸相" 『スティタスと職業』(ミネルヴァ書房). 236-255 (1997)
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[Publications] 谷川 稔: "十字架と三色旗" 山川出版社, 268 (1997)