1995 Fiscal Year Annual Research Report
近代における世界志向システムと地域社会の相互的ダイナミクス
Project/Area Number |
07301071
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Research Category |
Grant-in-Aid for Co-operative Research (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
船曳 健夫 東京大学, 教養学部, 教授 (90165457)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関 一敏 筑波大学, 歴史人類学系, 講師 (50179321)
太田 好信 九州大学, 大学院・比較社会文化研究科, 助教授 (60203808)
古谷 嘉章 九州大学, 大学院・比較社会文化研究科, 助教授 (50183934)
田辺 繁治 国立民博, 第2研究部, 教授 (00045262)
山下 普司 東京大学, 教養学部, 教授 (60117728)
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Keywords | 近代 / 世界志向性 / 地域社会 / ネオ・コロニアリズム / ポスト・モダン / 国家間システム / 文化の生成 / グローバライゼーション |
Research Abstract |
平成7年度の科研費補助金交付内定通知が10月末であったため、研究組織全体としての当該研究の進展は遅れたが、研究参加者の個々の研究はそれぞれの進度において行なわれた。すなわちその実績を個別の例に即して一部を述べれば、研究代表者である船曳健夫は、山形県庄内平野黒川地区に出張し、民俗芸能が日本国内における伝統としての意味のみならず、国際的な文化ネットワークの中における自らの価値に目覚めることの萌芽的局面にあることを調査した。また、山下普司はグローバライゼーションと文化の生成に関する考えをまとめ、著した。床呂郁哉は、越境する海域民の資料のまとめを行いつつある。また古谷嘉章はブラジルにおいて行った調査の資料を本研究課題の問題意識の下にまとめることを開始した。これらの役割分担に基づく研究の内、船曳と床呂の研究は、研究会において発表され、また、山下、古谷の成果も次回の研究会の発表に向けて準備された。 以上の結果、すでに購入され、東京大学に設置されこととなる、映像資料や図書を利用することでさらに深化することが期待される。また、パソコンもそのデータ整理に有効に使用される。 上記のごとく、開始の遅延という不利な条件はあったが、当初に企図した平成7年度の研究を遂行するべく十全な努力が行われ、一定程度の実績があったことを報告する。
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[Publications] 船曳健夫: "「村の中に町がある」" 『本』. 11月号. 18-20 (1995)
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[Publications] 山下普司: "「移動の民族誌」" 『自動車とその世界』. No264,No265,No266. 66-73,62-69,62-69 (1995)
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[Publications] 床呂郁哉: "「アガマ(宗教)をめぐる日常の政治学」" 『社会人類学年報』(予定). 22. (1996)
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[Publications] 船曳健夫: "『文化の生産』(未定)" ドメ・ス出版, (1996)