1996 Fiscal Year Annual Research Report
21世紀に向けた国際私法・国際民事手続法の立法化に関する研究
Project/Area Number |
07302003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Section | 総合 |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
道垣内 正人 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (70114577)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 清 南山大学, 法学部, 教授 (80159277)
河野 俊行 九州大学, 法学部, 教授 (80186626)
佐野 寛 岡山大学, 法学部, 教授 (40135281)
奥田 安弘 北海道大学, 法学部, 教授 (20135776)
野村 美明 大阪大学, 大学院・国際公共政策研究科, 教授 (20144420)
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Keywords | 契約 / 不法行為 / 立法論 / 国際私法 / 準拠法 / 代理 / 債権譲渡 / 債権者取消権 |
Research Abstract |
本年度は、日本語で公表した「契約、不法行為等の準拠法に関する法律試案」を英文に直す作業を行った。この試案の公表は、これまでの日本及び諸外国における国内法・条約についての議論をふまえ、現在の時点でわが国に最もふさわしい新たな国際私法立法を提案するものである。具体的には、契約準拠法の決定における当事者自治の範囲の明確化、準拠法指定のない場合の「特徴的給付の理論」の日本法への受容の仕方、隔地的契約の方式の準拠法についての議論の深化、「特別連結理論」の日本法への受容の仕方、不法行為の複数の単位法律関係への分割とそれぞれについての適切な準拠法の決定、債権譲渡・相殺・債権者代位などの第三者に対する効力についての統一的理解、債権者取消権の準拠法についての議論の深化などである。 諸外国にもこのような内容を持つ立法(立法案を含む。)はなく、これを英文で公表することは、国際的な国際私法研究及び国際私法立法に役立つものと考えた次第である。しかし、理科系の技術的な論文の英訳に比べ、法律案を外国語に移すということは、初めから作り直すのと同じ程度の時間と労力を要するものである。そのため、本年度の作業としては、約半分を英文化するにとどまった。来年度に残りの作業を行う予定である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] The Study Group of the New Legislation of Private International Law: "DRAFT ARTICLES ON THE LAW APPLICABLE TO CONTRACTUAL AND NON-CONTRACTUAL OBLIGATIONS(1)" The Japanese Annual of International Law. NO.39(予定). (1997)
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[Publications] Toshiyuki Kono: "Judges and Mediators in Japan:The Administration as Motionless Mediation?" Harald Baum(ed.),Japan:Economic Success and Legal System. 69-88 (1997)
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[Publications] 青木 清: "北朝鮮の国際私法" 南山法学. 20巻3-4号. 179-197 (1997)
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[Publications] 国友明彦: "日本人と中国人の離婚の際の慰謝料請求の準拠法" ジュリスト. 1093号. 136-138 (1996)
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[Publications] 国友明彦: "請求権の競合" 国際私法の争点(新版). 157-158 (1996)
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[Publications] 奥田安弘: "家族と国籍-国際化の進むなかで" 有斐閣, 210 (1996)
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[Publications] 奥田安弘: "市民のための国籍法・戸籍法入門" 明石書店, 240 (1997)