1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07303008
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Research Institution | CHUO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
江口 英一 中央大学, 名誉教授 (30096086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 昌子 淑徳大学, 社会福祉学部, 教授 (50095402)
浜岡 政好 佛教大学, 社会学部, 教授 (80066422)
大須 眞治 中央大学, 経済学部, 教授 (20055221)
島崎 晴哉 中央大学, 名誉教授 (50054995)
豊田 尚 中央大学, 名誉教授 (70054947)
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Keywords | 社会調査 / 貧困研究 / ナショナル・ミニマム / 失業 / 雇用保障 / 失業対策事業 / 底辺労働者 / 失業者運動 |
Research Abstract |
本年度は、本調査研究の最終年度となるので、これまでの3年間の研究をまとめる作業を中心に、若干の補足的研究を行ってきた。 補足的な研究としては、慶應大学の松村高夫氏、加藤道也氏から戦間期イギリスにおける失業者運動について報告を受け議論を行った。また機械振興協会の白井邦彦氏から製造業における最近の人材活用の事例としてセルシステムに関する調査研究の報告を受け、最近の人材活用が雇用の調整・変動と生産の柔軟な対応とどのように関連しているかについて議論を行なった。事例調査としては福岡県田川における地域の再建と雇用保障の問題、長野県伊那における農村工業での最近の合理化の実態などについて調査を行った。 以上のような補足研究を踏まえて、3年間の調査・研究のまとめを行なったが、まとめの作業を行うなかで、ほぼ次のような点が明らかになってきた。 戦後、貧困、失業の調査はいろいろな地域で、それぞれの状況にあわせて進められているが、そのようにして発見された多様な貧困や失業の実態をどのように問題解決のための施策と結びつけていくかということについて真剣な追求が必要とされていることが明白となった。 発見された事実と発見された事実の解決をいかに結びつけていくかが重要な研究課題として浮びあがってきたのである。この研究課題を追求していくには、イギリスでのナショナル・ミニマムなどについて今日的な視点で研究していく必要が明らかとなった。
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