1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07304081
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Research Category |
Grant-in-Aid for Co-operative Research (A)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
巌佐 庸 九州大学, 理学部, 教授 (70176535)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椿 宜高 環境庁国立環境研究所, 総合研究官 (30108641)
重定 南奈子 奈良女子大学, 理学部, 教授 (70025443)
井上 民二 京都大学, 生態学研究センター, 教授 (90109041)
甲斐 知恵子 東京大学, 大学院農業生命研究所, 助教授 (10167330)
矢原 徹一 九州大学, 理学部, 教授 (90158048)
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Keywords | 人口学的確率性 / 環境確率性 / 病原体 / 波及効果 / メタ個体群 / 遺伝的劣化 / レッドデータブック / 遺伝的多様性 |
Research Abstract |
本総合研究は追加予算で認められたものであるために、時間の制約で班会議は1度しか開催できなかった。1月20-21日にかけて九州大学理学部において行ない、班員のほぼ全員が出席してそれぞれの分野の紹介とさまざまな視点からの問題提起を行なった。また参加者は50名近くになり、絶滅過程の研究に関して議論は大変盛り上がった。 まずレッドデータブックの作成に関わる調査方法の紹介と問題点の議論がなされた。次に、野生哺乳類へのウイルス感染症の影響、海洋島の送粉群集の話、左右非対称性の保全での使用、小集団での有害突然遺伝子蓄積による荷重の計算、絶滅率推定に用いられてきたモデリングの問題点の紹介などがあった。 議論の第1は、遺伝的多様性の絶滅過程に関わる意味について、実はいくつかの異なるプロセスがあり互いの関連が明確でないことが最も大きな問題として指摘された。そのため中立遺伝マーカーの多型性が低いことがどのような論理で絶滅率の高さとつながるのか、今のところ明らかではない。ここは早急に詰める必要がある。 第2に、東南アジア熱帯林の研究計画の話に対しては、生物多様性の将来への経済価値を訴えるやり方と、絶滅危惧種の生態学の研究の必要性の主張との間で議論がすすんだ。 第3に、生物資源利用を考えるにあたって持続可能性の制約条件をつけることによって、それが価格の形で跳ね返ることを、どの季節・年齢の個体群に狩猟圧力をかけるべきかという問題としてポントリャ-ギンの最大原理で展開した仕事に対しては、経済的利用を許しながら保全することに対して、現実的な保全政策への提言としてさまざまな問題点が指摘された。 第2年度で最終となるが、それぞれの分担者は互いにさまざまな形での共同研究を進めながら、野外生物の絶滅にいたる過程に関する研究へと関連させて発展させる必要性を確認した。来年度は、関東地区もしくは関西地区にて会議をもつこととする。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Iwasa, Y.: "The timihg of life history events." Journal of theoretical Biology. 172. 33-42 (1995)
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[Publications] Iwasa, Y.: "Continual change in mate preferences." Nature. 377. 420-422 (1995)
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[Publications] Kubo, T.: "Inferring the rates of branching and extincti on from molecular phylogenies." Evolution. 49. 694-704 (1995)
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[Publications] Shigesada, N.: "Modeling stratified diffusion in biological invasions." American Naturalist. 146. 229-251 (1995)
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[Publications] Gemma, T.: "Suppression of canine parvovirus growth in CRFK cells by canine distemper virus. la Dorso-Ventralaxis formation" J. Vet. Med. Sci.57. 535-537 (1995)
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[Publications] Tsubaki Y.: "On the cue for male territorial site selection in thedragonfly, Nannophya pygmaea: A field experiment." Journal of Ethology. 13. 105-111 (1996)
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[Publications] 巌佐 庸: "婚姻システムの生物学的基盤.『自然と文化の共生:遺伝と文化の共進化』(福井勝義編)(講座「地球に生きる」第4巻)" 雄山閣出版, 360 (1995)
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[Publications] 矢原 徹一: "花の性:その進化を探る" 東京大学出版会, 316 (1995)