1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07305017
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Section | 総合 |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大町 達夫 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (90126269)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 隆典 宮崎大学, 工学部, 助教授 (70136802)
山崎 文雄 東京大学, 生産研究所, 助教授 (50220322)
杉戸 真太 岐阜大学, 工学部, 助教授 (60115863)
泉谷 恭男 信州大学, 工学部, 助教授 (60092863)
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Keywords | 兵庫県南部地震 / 阪神・淡路大震災 / 活断層 / 直下地震 / 耐震設計 / ノースリッジ地震 |
Research Abstract |
直下地震を想定した設計用入力地震動、とりわけレベル2地震動と呼ばれる極めて強い入力地震動を合理的に設定する手順や方法などを検討した。これは、阪神淡路大震災で多種多様の土木構造物が深刻な被害を受けたことに鑑みて出された土木学会の提言の中で、レベル2地震動に対する耐震性能の重要性が指摘されているものの、それを設定する手順や方法が触れられておらず混乱があるためである。本研究で検討した手順は、概略、次のようである。まず活断層や歴史地震などのデータベースを構築し、それをもとに各地点で想定すべき地震(震源断層)を抽出する。次に、断層モデルおよび対象地点での地盤構造モデルを決定し、これらをもとに地震動を算定する。現存の地震動算定手法は、経験的手法、半経験的手法、理論的手法に大別されるが、各手法は主対象となる周期によって適用範囲に制限があるとともに、算定に必要なデータも異なるので、目的や対象に適した手法を選定する必要がある。 現状では、活断層、深部地盤構造、断層の破壊過程など重要な要素の不確定性が強く、早急な解明も悲観的とさえ言えるが、近年、算定手法が整備されており、レベル2地震動についての大まかな目安となりうる知識の蓄積されている。したがって、上記の一連の過程で最も重要な点は、断層破壊に関する合理的なシナリオづくりであることが判明した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 濱田政則,大町達夫: "直下地震による表層地盤の変位量とひずみ量の検討" 阪神淡路大震災に関する学術講演会論文集. 69-80 (1996)
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[Publications] 大町達夫・本多基之: "鐘桜の跳ぶ話-直下地震による飛躍現象" 地震ジャーナル. 18-24 (1996)
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[Publications] 片岡正次郎・大町達夫: "不整形地盤における震源近傍地震動のシミュレーション手法と二次元面内波動場への適用" 土木学会論文集. 556/I-38. 131-138 (1997)
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[Publications] 片岡正次郎・大町達夫: "震源近傍の不整形地盤における地震動の三次元シミュレーション" 土木学会論文集. 556/I-38. 139-150 (1997)
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[Publications] 片岡俊一,片岡正次郎,大町達夫: "1995年兵庫県南部地震の際の大阪湾岸部でのやや長周期地震動" 第2回阪神・淡路大震災に関する学術講演会論文集. 1-8 (1997)