1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07305058
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
恩澤 忠男 東京工業大学, 工学部, 教授 (10016438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関根 哲 日本電子, SAグループ(研究職), 課長
高橋 康夫 大阪大学, 接合工学研究所, 助教授 (80144434)
須賀 唯知 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (40175401)
志水 隆一 大阪大学, 工学部, 教授 (40029046)
高橋 邦夫 東京工業大学, 工学部, 助手 (70226827)
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Keywords | 凝着 / 原子間力顕微鏡 / 超高真空 / 分子動力学 / 結合状態 / 界面 / 電子分光 / 表面分析 |
Research Abstract |
研究代表者が中心となり、無加熱.無加圧接合における密着プロセスに関する包括的な検討がなされた.点接触に対する理想状態における実験および理論(連続体近似の弾性接触理論および分子動力学)の比較より、これらのモデルが現象をよく表していることを示した.分担者(高橋邦夫)はさらに、それに基づき、無加熱・無加圧接合のための表面粗さに対するクライテリオンを導出した.その傾向は分担者(須賀)らの実験とよく一致した.定量的な検討の必要性が示唆された.分担者(高橋康夫)らは、接合後の界面における界面拡散現象による物質移動の評価を行った.界面拡散の過渡現象が室温程度でも物質移動を促進する可能性を示唆した.分担者(志水)はイオン衝撃の効果について検討した.分担者(高橋邦夫)による実験的検討でイオン衝撃の効果が表面エネルギーよりもむしろ最表面原子の変形能によっている可能性が示唆された.この件に関しては、接合プロセスにおける表面処理のあり方を模索する上で、極めて重要であることが示唆された.今後さらなる検討が必要であろう.表面状態の分析手法に関しては分担者(関根)がその限界を示した.表面粗さの制御に関しては、分担者(清宮)がその限界を明らかにした. 平成8年8月に研究代表者らはシンポジウムを開催した.これらの結果の一部を各学協会の協力の下に公開し広く意見を募った.本国の次世代基盤産業としての可能性から、さらなる研究の必要性が指摘されるとともに、国際協力と情報公開の促進について積極的な意見が多数あった.
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