1996 Fiscal Year Annual Research Report
大型浮体構造物における最適弾性応答の設計法に関する研究
Project/Area Number |
07305065
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 英之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (00196859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安澤 幸隆 九州大学, 工学部, 助教授 (10191123)
藤久保 昌彦 広島大学, 工学部, 助教授 (30156848)
服部 陽一 金沢工業大学, 工学部, 教授 (40198768)
岡 徳昭 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (80010891)
吉田 宏一郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90010694)
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Keywords | 大規模浮体 / 半潜水式海洋構造物 / ポンツーン型 / 弾性支床上梁 / 超大型浮体 / マッチング / 弾性応答 / 固有周波数 |
Research Abstract |
平成7年度には、大型浮体の全体挙動を表現する数値モデルの作成を行い、いくつかの大型浮体形式を想定して、試計算をするなど種々検討を加えた。その結果、波による起振に対して共振現象を生じる周波数、浮体パラメータの相互関係、加振パターンと浮体の変形のマッチングによる内力増大現象などが把握できた。 平成8年度では、作成された数値モデルに基づいて一連の計算を行い、各浮体形式について質量分布、全体剛性など望ましいパラメータの組み合わせについて考察を行った。また、望ましいパラメータを実現するための構造様式について、典型的な構造様式であるポンツーン型、セミサブ型を代表として検討を加えた。大規模浮体の理想的な応答特性を実現するためには、基本特性の改善を図ることが第一であり、浮体全体の質量、剛性、復原力を調整する手法について検討を加えた。さらに、応答制御の手法を積極的に検討することを試み、浮体端部の特性を軽量で剛性の高い構造に変えることにより、構造特性を部分的に変化させ構造をダンパーとして利用することで大型浮体で顕著となる端部応答を軽減することができることを示した。 大規模浮体の応用としては空港が有望であるが、動特性最適化の観点からは航空機離発着時の応答も検討する必要がある。そこで、数値モデルで検討するとともに、水槽において離発着を想定した衝撃荷重と移動荷重を浮体に加えるシミュレーション実験を行い、浮体と航空機の相互作用について検討を加えた。その結果浮体の弾性応答により、移動する航空機に加わる抵抗は増減するものの、その絶対値は小さいことがわかった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 鈴木英之: "超大型浮体の構造挙動および構造設計に関する考察-その2:弾性変形を考慮した復原性及び構造応答の設計-" 日本造船学会論文集. 179. 339-348 (1996)
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[Publications] H.Suzuki: "Design Flow and Strategy for Safety of Very Large Floating Structure" Proc.of International Workshop on Very Large Floating Structure,VLFS'96. 3.1-3.7 (1996)
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[Publications] H.Suzuki: "A Consideration of the Structural Design of a Large-Scale Floating Structure" Journal of Marine Science and Technology. Vol.1,No.5. 255-267 (1996)
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[Publications] H.Suzuki: "Structureal Response and Design of Large Scale Floating Structure" 16th International Conference of Offshore Mechanics and Arctic Engineering,OMAE'97. (発表予定).