1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07306009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Co-operative Research (A)
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Research Institution | 東京水産大学 |
Principal Investigator |
渡辺 武 東京水産大学, 水産学部, 教授 (60017051)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 秀一 東京水産大学, 水産学部, 助教授 (80154053)
竹内 俊郎 東京水産大学, 水産学部, 教授 (70092591)
古市 政幸 九州大学, 農学部, 教授 (00038225)
手島 新一 鹿児島大学, 水産学部, 教授 (70041704)
金沢 昭夫 鹿児島大学, 水産学部, 教授 (70041697)
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Keywords | 健苗育成 / ブリ / クルマエビ / マダラ / ハタ / ドライペレット |
Research Abstract |
本研究では、優れた親魚飼料を開発するに必要な栄養学的基礎資料を集積するとともに、良質卵から得られた孵化仔魚を健苗に育てるに必要な栄養価の高い生物餌料および微粒子飼料の開発を目的とした。先ず、親魚養成に関しては従来の生餌やモイストペレット(MP)に代わり、筆者らが最近開発した新しいタイプのドライペレット(SDP)がブリにおいて稚魚から親魚に至るまで利用できることが明らかとなった。すなわち、実用規模の種苗生産においてSDPで養成した親魚の産卵成績や卵質が生餌やMP区に遜色のないことがわかった。仔稚魚ではハタ類の卵および仔魚のアミノ酸および脂肪酸組成の分析結果から微粒子飼料の配合組成を検討し、比較的性能の良い飼料を作製した。ヒラメ仔魚では必須脂肪酸としてのDHAの力価は、DHA-フォスファチジ-ルコリンのタイプが最も高いことを明らかにした。クルマエビ幼生では大豆タンパク質飼料に制限アミノ酸であるメチオニン、リジンを補足添加することにより栄養価の向上が認められた。アユ稚魚のビタミンC要求に関する試験では、150ppm付近で飼育成績は最高に達し、脳および肝臓におけるビタミンCの蓄積は摂取量と正の相関があった。またブリ稚魚では400ppm付近で最大成長が得られた。生物餌料に関する試験では、マダラ仔魚の健苗を得るにはワムシ中に1.5-1.7%(乾物)のDHAと50ug/gのVEが必要であることがわかった。またブリ仔魚ではワムシ中に400-2.100ug/gのVEが必要であると判断された。 シマアジ稚魚の必須脂肪酸要求に関する試験では、飼料の適正脂質含量15%におけるn-3HUFAの適正量は、飼料中2.3-3.4%飼料脂質中に占める割合は15-25%であり、過剰量は要求量の約3倍以上であることなどが明らかとなった。
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