1996 Fiscal Year Annual Research Report
歯周治療の長期的予後と管理システムに関するコ-ホ-ト研究
Project/Area Number |
07307020
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Section | 総合 |
Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
長谷川 紘司 昭和大学, 歯学部, 教授 (70014024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 孝章 鶴見大学, 歯学部, 講師 (20130974)
村上 伸也 大阪大学, 歯学部, 講師 (70239490)
石川 烈 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (10014151)
渡邉 達夫 岡山大学, 歯学部, 教授 (20034176)
村山 洋二 岡山大学, 歯学部, 教授 (50029972)
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Keywords | 長期的予後 / メインテナンス / コホート / 歯周病原性細菌 / 血清抗体価 / 喪失歯数 / 宿主因子 |
Research Abstract |
本研究班は平成9年1月27日、昭和大学において研究経過報告会と検討会を開いた。その際の報告の要旨は以下の通りである。 村上伸也はデンタルエックス線写真上で5年間で歯槽骨の吸収が4%を越える場合には、臨床パラメータ、末梢血リンパ球機能などでは違いがないが、Porphylomonas gingivalisに対する血清抗体価が有意に高レベルであることを報告した。石川烈は初診時の歯周病原性細菌に対する抗体価を測定し、Actinobacillus acytinomycetemcomitansとPorphylomonas gingivalis両者に対する抗体価が高いものに、初診時の臨床所見が悪いとともに、その後の病変の進行も高度であることが報告された。 村山洋二は早期発症型歯周炎患者を成人型歯周炎患者および健常者と比較し、好中球機能、リンパ球サブセットおよびリンパ球機能、HLAクラスII抗原、血清IgG抗体価を検索し、新たに特異的な病型による歯周炎の分類が可能ではないかと報告した。 長谷川紘司は歯周治療後の予後をモニタリングする目的で、歯周病原性細菌の特異的酵素を検出するシステムを用い、この検査法が治療後に起こる病的変化のインディケータとして、きわめて有用性が高いと報告した。渡辺孝章は68人の歯周治療後のメインテナンス患者を継続観察し、再発処置の内容と時期を検索中であり、今の所、3年までは一般的歯科治療が中心であるが、それ以降抜歯などの不可逆的処置が多くなるとしている。熊谷敦史はメインテナンス期間中の歯の喪失の原因を20年未満、20年以上で分けた場合に、20年未満では歯周炎の再発によるものが多く、20年以上ではう蝕による抜歯が多いと報告している。 渡邉達夫は6年間の歯の喪失状況を分析し、アクティブ治療の内容によって、歯の喪失が大きく違うことを報告している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 森田学,他: "Professional tooth cleaning と歯の保存" 口腔衛生学会雑誌. 54・2. 190-195 (1995)
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[Publications] I.ISHIKAWA,et al.: "Detection of refractory periodontal patients by means of ELIZA method" Risk factors in Asian Pacific populations. 83-91 (1996)
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[Publications] Nakagawa,et al.: "Immunolgical,genetic,and microbiological study of family members manifacting early-onset periodontitis." J.Periodontol.67・3. 254-263 (1996)
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[Publications] Arai,et al.: "Host defensive functions in a family manifestiing early-onset periodontitis." J.Periodontol.67・4. 433-442 (1996)
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[Publications] 鈴木丈一郎,他: "歯周疾患患者のメインテナンス期におけるプラークコントロールの程度とその他の臨床的パラメーターとの関連性について" 日本歯科保存学雑誌. 40・1. 198-204 (1997)
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[Publications] Kojima,T.,Yano,K.and Ishikawa,I.: "Relationship between serum antibody levels and subgingival colonization of Porphuromonas gingivalis in patients with various type of periodontitis" J.Periodontol.(in press). 68. (1997)