1996 Fiscal Year Annual Research Report
AL技術を活かした社会システムのアクティブコントロールに関する研究
Project/Area Number |
07308030
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
野田 茂 鳥取大学, 工学部, 助教授 (80135532)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯山 龍二 日本技術開発(株), 土木本部, 次長(研究職)
喜多 秀行 鳥取大学, 工学部, 教授 (50135521)
山崎 文雄 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (50220322)
細井 由彦 鳥取大学, 工学部, 教授 (50127859)
川上 英二 埼玉大学, 工学部, 教授 (50125887)
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Keywords | AL / 社会システム / アクティブコントロール / 危機管理 / バーチャルリアリティ / 都市防災 / モニタリングシステム / リアルタイム被害推定 |
Research Abstract |
本研究の主な成果は次のようにまとめられる。 1.地震災害から身を守るためには時々刻々と変化する状況に対応したリアルタイム情報が必要になる。そこで、本研究では、各種の情報や計算機などの先端技術を、オンラインかつリアルタイムに駆使することによって被害軽減対策を実現していくための考え方を提案するとともに、その事例を紹介した。さらに人々の行動をも考慮に入れた「社会システムのアクティブコントロール」の問題についても述べた。 2.東京ガスの地震動モニタリングシステムの展開と、それからの地震動情報に基づく警報システムの開発を行った。情報をリアルタイムに処理するため、GIS上に各種データベースを構築したので、被害推定、震源推定、スペクトル評価、意志決定は容易に行える。さらに、マグニチュード、震源距離、被害に関する経験則を求めているので、地震直後に被害を概略的に知ることができる。 3.避難行動の新しい解析法として、バーチャルリアリティ(VR)を応用した解析システムを開発し、これを用いた避難行動解析を実施した。実験の結果、VRによる疑似避難体験が実際の避難行動において訓練効果として現れること、VRを用いて避難時の行動特性を再現し得ることなどを確認できた。VR避難解析システムは今後の応用において大きな可能性をもつ。 4.既設橋の地震防災対策事業実施の優先順位を合理的に設定するため、橋の地震防災上の重要度の評価手法を実務的な観点から提案した。道路の路線・区間としての重要度と橋の被災時の影響度の2種類の因子の組み合わせにより、橋の防災上の重要度を新たに定義・分類した。この提案手法を東京都の道路網に適用した結果、実用性のあることがわかった。
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[Publications] Noda Shigeru: "A new horizon for sophisticated real-time earthquake engineering" Journal of Natural Disaster Science. 17・2. 13-46 (1995)
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[Publications] 佐藤次郎: "大都市における既設道路橋の地震防災上の重要度の評価手法" 土木学会論文集. 513/I-31. 213-223 (1995)
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[Publications] 山崎文雄: "大規模都市ガス導管網の地震時警報システムの開発" 土木学会論文集. 525/I-33. 331-340 (1995)
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[Publications] 細井由彦: "下水道管の地震被災時の信頼性の評価モデル" 鳥取大学工学部研究報告. 27・1. 137-146 (1996)
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[Publications] Shirozu Toru: "Report on damage to water distribution pipes caused by the 1995 Hyogoken-nanbu(Kobe)Earthquake" Proc.from the 6th Japan-U.S.Workshop on Earthquake Resistant Design of Lifeline Facilities and Countermeasures Against Soil Liquefaction. 93-110 (1996)
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[Publications] 目黒公郎: "バーチャルリアリティの避難行動シミュレータへの応用" 土木学会論文集. 556/I-38. 197-207 (1997)