1997 Fiscal Year Annual Research Report
重層型情報時代に対応する国文学高機能情報形成手法の開発とその実用化に関する研究
Project/Area Number |
07401014
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Research Institution | National Institute of Japanese Literature |
Principal Investigator |
立川 美彦 国文学研究資料館, 研究情報部, 教授 (60270419)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 康夫 国文学研究資料館, 研究情報部, 助教授 (60144680)
松村 雄二 国文学研究資料館, 研究情報部, 教授 (10086689)
丸山 勝巳 国文学研究資料館, 研究情報部, 教授 (60280533)
安永 尚志 国文学研究資料館, 研究情報部, 教授 (20017411)
松野 陽一 国文学研究資料館, 館長 (50005823)
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Keywords | データベース / 情報 / 統合 / 実用的 / 重層化 / 多層構造 / 関連づけ / 標準化 |
Research Abstract |
古典作品の本文は、単に翻刻してプレーンなテキストとしてデータ形成することで、とりあえず最低限の情報は構築できる。 しかし、プレーンテキストは常に個別的一回的であり、原則としてその文脈に限って有効な表現や表記をもって記されている。 データベースは、情報の統合であり、多様な一回性を保証しながら、関連性、合理性を意識しつつ、情報間を渡り歩くことができなければならない。 その方法としては、シソ-ラスによるものやシステムに依拠した様々な方法もあり得るが、多数の研究者が実用的に共有しうる方法としては、情報の重層化という方法であると思われる。 原本に書かれている本文のみの情報を、そう多層構造にもっていくか、それは、トータルにはいまだかつてだれも挑戦したことのない創意・工夫を必要とするものであり、コンピュータ上の形式(構造と記述ルール)だけを意識して成功するものではない。 本研究では、具体的に二十一代集という作品について、重層化を実現し、方法をマニュアル化して広く提言することにした。 手法の網目は次の2つである。 1.原本という単体の情報を、広く流通し、高く評価されている他の本文と関連づけをデータ的に行うこと。 2.多様にわたる表現・表記を標準化の理念に沿って整えて多重的な情報として持たせること。 本研究は、本年度をもって、ほぼ所期の目的を果たした。
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