1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07403001
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (A)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
橘木 俊昭 京都大学, 経済研究所, 教授 (70112000)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
照山 博司 京都大学, 経済研究所, 助教授 (30227532)
森棟 公夫 京都大学, 経済研究所, 教授 (20109078)
有賀 健 京都大学, 経済研究所, 教授 (60159506)
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Keywords | バブル経済 / 資産価格決定論 / 現代景気循環論 |
Research Abstract |
本研究の遂行にあたって、今年度に着手した作業は次の通りである。先ず、資本市場と景気循環の研究課題にとって必要な経済理論モデルの作成である。Bernanke-等に代表される金融機関の信用創造による景気循環効果、Blanchardその他に代表される資本価格上昇によるバブル経済の発生と消滅に伴なって起こる景気循環、更にそれに関連した銀行貸出しの不良債権化、等々の諸経済理論の整理と発展に努めた。 次に行った作業は計量モデルの応用による実証研究である。この分野は実はタイム・シリーズ分析手法の発展、そしてデータ開発が進行しており、学問の最先端は相当レベルの高いものがある。そこで本研究では、統計的な分析手法としてタイムシリーズ分析、パネル・データ分析の取得に努めた。金融の実証分析としては、資産価格決定論、債権価格決定論、arbitrageの理論、株式相互接合の効果、等々の最新の発展を習得し、わが国の金融における実証分析の基礎を持ったといえる。 最後に行った事は、金融に関するデータの収集である。特に留意した点は、開放経済化による国際資本移動の効果が、株価やその他の債券価格の決定にどのように伝わるのかを検証するために、日米の金融データを集めることに努めた。そして、実物経済における景気循環の実態を知るために、マクロ経済一般のデータ収集にも努めた。これらのデータの収集をほぼ終了し、現在は実証分析にとりかかっているところである。
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