1995 Fiscal Year Annual Research Report
未利用周波数帯特にミリ波帯アンテナ技術に関する基礎研究
Project/Area Number |
07405019
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (A)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
伊藤 精彦 北海道大学, 工学部, 教授 (30001176)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 望 北海道大学, 工学部, 助手 (50232236)
大鐘 武雄 北海道大学, 工学部, 助教授 (10271636)
大宮 学 北海道大学, 工学部, 助教授 (30160625)
小川 恭孝 北海道大学, 工学部, 教授 (70125293)
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Keywords | ミリ波 / アンテナ / 印刷配線方式 / コプレーナ導波路 / スペクトル領域モーメント法 / 電磁界シミュレータ / 広帯域化 / イメージNRDガイドアンテナ |
Research Abstract |
本一般研究は、ミリ波本来の持つ特徴を十分に引き出すミリ波帯アンテナシステムの在り方の研究・検討を目的としている。本年度は、給電方式を含めたミリ波帯アンテナの基本的な構造に対して以下に示す知見等を得た。 1.ミリ波帯において印刷配線方式のアレーを構成する際に問題となる給電損失を低減するために、コプレーナ導波路の適用を提案した。スペクトル領域モーメント法により上記導波路の位相定数および減衰定数を厳密に計算し、その設計パラメータに関して検討を行った。また、低損失な導電体基板として知られるクォ-ツ基板等を用いたアンテナ系について、電磁界シミュレータを用いて、その放射特性等を明らかにするとともに、広帯域化を実現するためのアンテナ構造について検討を行った。 2.本年度設備備品費により購入したシンセサイズド・スィーパならびにSパラメータ・テストセットを、本学現有のネットワーク・アナライザ・システムに組み込み、50GHzまでの同軸反射・伝送測定系を構築した。この測定系を用いて、上述のアンテナ系について入力特性の測定を行い、シミュレーションで得られた結果の妥当性を確認した。 3.非放射性誘電体導波路(NRDガイド)を積極的に利用した「イメージNRDガイドアンテナ」を提案し、その入力・放射特性等を理論的ならびに実験的に明らかにした。イメージNRDガイドアンテナにおいては、NRD給電部の体積が軽減され、他のRF/IF回路の組み込みが容易となる一方で、不要NRDモードの抑制が可能である。 以上報告したように、本年度予定していた研究課題について満足のいく成果が得られた。
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[Publications] 村本充: "薄型板状アンテナの偏波切替に関する実験的検討" 1995年電子情報通信学会・通信ソサイエティ大会. B-37. B-37-B-37 (1995)
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[Publications] 石井望: "板状ループアンテナにおけるG/Q最適化時の特性モード分布" 1995年電子情報通信学会・通信ソサイエティ大会. B-57. B-57-B-57 (1995)
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[Publications] 林均: "イメージNRDガイドアンテナの利得測定" 平成7年度電気関係学会北海道支部連合大会. 221. 242-242 (1995)
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[Publications] 石井望: "板状ループアンテナにおけるη/Qに関する最適化について" 平成7年度電気関係学会北海道支部連合大会. 223. 244-244 (1995)
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[Publications] 村本充: "切替素子付き板状アンテナの偏波切替の基礎実験" 1995年電子情報通信学会・総合大会. B-155. B-155-B-155 (1996)