1996 Fiscal Year Annual Research Report
形態制御セラミックス材料の水溶液からのin situ作製法の開発
Project/Area Number |
07405028
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉村 昌弘 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (10016826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八島 正知 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助手 (00239740)
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Keywords | BaTiO3 / CaTiO3 / セラミックス / 薄膜 / 溶液プロセス / カーボン膜 / コーティング / in situ作製 |
Research Abstract |
溶液と基板あるいは基材との界面化学反応によって必要な物質を必要な個所に薄膜や厚膜などとしてその場(in situ)に作製するというプロセスを開発することを目的として、本研究では水熱反応のみならず電気化学反応なども利用した以下の5つの研究を行った。得られた知見は以下の通りである。 (1)チタン合金をCa^<2+>を含むアルカリ溶液中で反応させると表面にCaTiO3膜が生成する。 (2)チタン金属基材をBa^<2+>またはSr^<2+>、Ca^<2+>を含むアルカリ溶液中で処理するとBaTiO3、SrTiO3、CaTiO3あるいはそれらの固溶体が膜状に生成する。この時チタン金属多孔体や厚粉体を用いると孔の内面が一様に酸化物で覆われる。 (3)金属間化合物TiAlやTi基あるいはAl基合金は新しい耐熱高温材料として期待されているが、耐酸化性が大きな欠点である。これらの基材を水溶液中で電気化学的に処理して表面に酸化物被膜をコーティングすると耐酸化性が向上する。 (4)我々は、タングステン基板をBa^<2+>やCa^<2+>を含むアルカリ水溶液中で電気化学処理するとBaWO4やCaWO4の結晶が膜状に生成することを見出している。これらの膜は結晶性に優れ、そのままでも蛍光体として作動する。 (5)Si-C-O系、Si-Ti-C-O系の繊維や他の炭化物基材を数百℃の熱水中で処理すると表面に緻密なカーボン膜が生成し炭化物/炭素複合体となる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Wojciech Suchanek: "Processing,Mechanical Properties of Hydroxyapatite Reinforced with Hydroxyapatite Whiskers" Biomaterials. 17. 1715-1723 (1996)
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[Publications] Koji Kajiyoshi: "Growth Mechanism of ATiO3(A=Ba,Sr)Thin Film by the Hydrothermal-Electrochemical Method" Eurro.J.Solid State Inorg.Chem.33. 623-635 (1996)
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[Publications] Yury G.Gogotsi: "Formation of SP^3-bonded Carbon upon Hydrothermal Treatment of SiC" Diamong and related Materials. 5. 151-162 (1996)
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[Publications] Woo-Seok Cho: "Preparation of Crystallized Ba-Rich Bal-xCaxWO4 Solid-Solution Films by an Electrochemical Method at Room Temperature and their Luminescence" Jpn.J.Appl.Phys.35. L1447-L1451 (1996)
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[Publications] 吉村昌弘: "「ソフト溶液プロセス」とは何か?" 材料. 45. 829-830 (1996)
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[Publications] 吉村昌弘: "ソフト溶液プロセスによる高機能セラミックスの開発-その特色と意義-" ニューセラミックス. 8. 73-77 (1996)