1997 Fiscal Year Annual Research Report
カーボン及び窒素置換ナノチューブの特異な電子物性と分子ソレノイドに関する研究
Project/Area Number |
07405039
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
山邊 時雄 京都大学, 工学研究科, 教授 (80025965)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉澤 一成 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30273486)
御崎 洋二 京都大学, 工学研究科, 助教授 (90202340)
田中 一義 京都大学, 工学研究科, 教授 (90155119)
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Keywords | ナノエレクトロニクス / カーボンナノチューブ / 分子ソレノイド / パイエルス転移 / 超伝導転移 / 電子スピン共鳴 |
Research Abstract |
本研究では、カーボンおよび窒素からなるナノスケールの筒状および帯状物質について、その電子物性を実験的ならびに理論的に解析し、新規な分子ソレノイドを中心とするナノエレクトロニクスに対する新しい物質を設計・創出することを目的とする。本年の研究実績としては、以下のようなものが得られている。 カーボンナノチューブおよびポリアセンなどの新炭素系電子材料には、金属的物性が理論的に期待されるが、いっぽう低次元系金属物質には常に金属-絶縁体転移の可能性が随伴する。このような背景のもとに金属的カーボンナノチューブおよびポリフェナントレン系の炭素材料について、その電子物性の理論的予測を行った。その結果、フェルミ準位近傍の結晶軌道相と金属的性質の間には極めて緊密な相関が存在することが明らかとなった。また種々のナノサイズ構造を有するカーボンナノチューブを加熱法により精製し、より均一な構造を有するナノチューブをより分け、それらの電子スピン共鳴測定およびSQUIDによる磁化率測定を行い、これらのチューブ中における電子スピンの挙動および磁場応答性の解析を行った。その結果、カーボンナノチューブはグラファイトと同様に金属的性質を持つことが示された。
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[Publications] K.Tanaka et al.: "Bond Alternation in Carbon Nanotubes Including Sigma-Electrons" Int.J.Quantum Chem.63. 637-644 (1997)
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[Publications] H.Ago et al.: "Theoretical Stuby of Lithium-Doped Amorphous Carbon Materials" Bull.Chem.Soc.Jpn.70. 1717-1726 (1997)
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[Publications] K.Yoshizawa et al.: "Bandgap Oscillation in Polyphenanthrenes" J.Phys.Chem.B. 102. 498-506 (1998)
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[Publications] S.Tasaki et al.: "Optical Properties of Carbon Nanotubes" Phys.Rev.B. (in press). (1998)
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[Publications] K.Yoshizawa et al.: "Vibronic Coupling and Jahn-Teller Effect in Negatively-Charged Benzene and [18] Annulene" J.Chem.Phys.(in press). (1998)