1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07405048
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉田 宏一郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90010694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡 徳昭 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (80010891)
鈴木 英之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (00196859)
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Keywords | 浮体 / 係留方式 / CALM / SALM / テンションレグ係留 / カテナリー係留 / ドレフィン+フェンダ係留 / 特性比較 |
Research Abstract |
浮体の係留方式としてカテナリー係留、CALM(Catenary Anchor Leg Mooring)、SALM(Single Archor Leg Mooring)、テンションレグ係留、ドルフィンあるいはジャケット+フェンダー係留の各方式を対象として、係留の最も基本的な性能である、浮体の水平面内変位に関するバネ剛性を以下の手順と方法により評価した。これらの係留方式は比較的水深の大きい海域にも適用可能であるが、一方、ケ-ソン型あるいは埋立型人工島+フェンダー係留の方式は極浅水域に限定されるので来年度に扱うこととして除外してある。先ず、対象とした係留方式の実績について、専門家2名にインタビューを行うとともに多数の文献の調査を実施し、仕様の動向とデータの収集を行った。次に、水平面内のバネ剛性の評価のための解析モデルを各係留方式の特徴に応じて構成し、対応する計算機プログラムを作成した。カテナリー係留は理論解、CALMはカテナリー係留の組合せ、SALMは数値積分、テンションレグ係留は静特性解析、ドルフィンあるいはジャケット+フェンダー係留はマトリックス静解析によるものとした。これらの計算機プログラムを用い、調査した実績データ(水深、係留構造寸法、材料等)を入力として、バネ剛性に相当するものとして、種々の水深を想定して、係留構造の上端が水平方向に1m、10m、水深の1%。5%、10%変位するのに必要な係留力の最小値と最大値を算定した。この結果より、係留方式毎に、水平方向変位に関する規定条件に対応した水深と係留力(バネ剛性に相当)の関係が適用可能領域として得られる。各係留方式毎の、この関係を1枚の図にまとめると、水平方向変位に関する規定条件、例えば水平方向の許容変位1mという条件下で、係留方式毎に採用し得る水深と係留力の領域が比較され、係留方式の適用可能領域が一目で判る。さらに、各係留方式のデータを吟味して、合理的に拡大出来るデータを考察することにより、各係留方式の適用可能領域を拡大することを試みた結果、CALMなどはほぼ現状が限度に近いのに対し、テンションレグ係留は水深、係留力とも相当拡大余地のあることが判った。なお、テンションレグ係留に関する模型実験は、準備の都合上、平成8年度に実施することと延期した。
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