1996 Fiscal Year Annual Research Report
2方向入力を受けるコンクリート充てん鋼管構造・柱梁接合部の合理的補強方法
Project/Area Number |
07405053
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
森田 耕次 千葉大学, 工学部, 教授 (20057227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 徹 千葉大学, 工学部, 助教授 (10226855)
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Keywords | コンクリート充てん鋼管柱 / 鉄骨梁 / 柱梁接合部 / 補強方法 / 2方向入力 / 降伏耐力 / 最大耐力 / 復元力特性 |
Research Abstract |
平成8年度は柱梁部分立体骨組架構試験体の2方向加力実験を行い、下記の研究成果を得た。 1.柱がコンクリート充テン円形鋼管の場合 (1)柱梁無補強接合部;柱は鋼管(STK490)の径を一定(406.4mmφ)で管厚を変数(12.7mm、16mm、19mm)とし、充てんコンクリートの設計基準強度は180kgf/cmm^2とした。また、梁はH形断面H-400×200×9×19(SM490)で統一している。試験体は全て柱梁接合部の局部破壊により最大耐力が決定しているが、管厚が16mm及び19mmの試験体では2方向加力の影響により接合部パネルのせん断降伏も起きている。 (2)通しダイアフラム補強接合部;試験体の形状・寸法は柱鋼管の管厚を変数(9mm、12mm)とし、柱梁接合部を通しダイアフラム(板厚19mm:SM490)で補強した以外は1.(1)と同一である。両試験体とも柱梁接合部は局部降伏を起こしているが、2方向加力の影響により接合部パネル及び柱の降伏が著しく進展している。最大耐力は管厚が9mmの試験体では柱の曲げ破壊、また管厚が12mmの試験体では梁端接合部の曲げ破壊により決定している。 2.柱がコンクリート充てん角形鋼管の場合 (1)柱梁無補強接合部:試験体の形状・寸法は柱鋼管を溶接組立箱形断面□-300×300×28(SM490)、柱かど溶接を部分溶込溶接(設計喉厚18mm)とした以外は1.(1)と同一である。試験体の最大耐力は柱梁接合部に於いて柱かど溶接が2方向加力の影響を受て、平面骨組架構試験では観察されたことのない曲げ破壊を起こして決定した。 上記の実験結果を分析して、2方向力を受ける柱梁接合部の局部耐力、接合部パネルのせん断耐力並びに柱及び梁端接合部の曲げ耐力の評価方法について検討し、その問題点を明らかにした。
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