1997 Fiscal Year Annual Research Report
2方向入力を受けるコンクリート充てん鋼管構造・柱梁接合部の合理的補強方法
Project/Area Number |
07405053
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
森田 耕次 千葉大学, 工学部, 教授 (20057227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 徹 千葉大学, 工学部, 助教授 (10226855)
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Keywords | コンクリート充てん鋼管柱 / 鉄骨梁 / 柱梁接合部 / 補強方法 / 2方向入力 / 降状耐力 / 最大耐力 / 復元力特性 |
Research Abstract |
平成9年度は柱にコンクリート充てん角形鋼管を用いた柱梁部分立体骨組架構試験体(1体)の2方向加力実験を行い、平成7年度及び8年度に行った実験結果と併せ、総合的な考察を行い、下記の研究成果を得た。 1.柱がコンクリート充てん円形鋼管の場合 (1)コンクリート充てん円形鋼管柱-鉄骨梁フランジ接合部について、接合部にダイアフラム補強のない無補強形式及び通しダイアフラム形式の接合部の応力伝達機構を実験により考察し、接合部の局部全塑性耐力及び局部最大耐力の評価式を降伏線理論により解析的に導いた。 (2)コンクリート充てん円形鋼管柱と鉄骨H形断面梁の部分立体骨組架構の柱梁接合部について、2方向力を受ける無補強形式及び通しダイアフラム形式の接合部の応力伝達機構を実験により考察し、接合部の局部耐力及び梁端接合部の耐力評価式を解析的に導いた。また、接合部パネルのせん断耐力及び柱の曲げ耐力は柱梁接合部の補強形式及び部位立体骨組架構の降状順序の影響を受けることを実験的に示した。 2.柱がコンクリート充てん角形鋼管の場合 (1)有孔内ダイアフラム形式のコンクリート充てん角形鋼管柱ー鉄骨H形断面梁部分立体骨組架構試験体(1体)の2方向加力実験を行った結果、平成8年度研究で行った無補強形式では柱かど溶接の局部曲げ破壊であったのに対し、有孔内ダイアフラム形式では梁端接合部の曲げ破壊で終局状態となった。 (2)2方向力を受ける無補強形式及び有孔内ダイアフラム形式の接合部の応力伝達機構を実験により考察し、接合部の局部耐力及び梁端接合部の耐力評価式を解析的に導いた。
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[Publications] 山田博英、付功義、江波戸和正、森田耕次: "二方向力を受けるコンクリート充填円形鋼管柱-鉄骨梁接合部の力学的挙動に関する研究(その1 実験計画と実験結果)" 日本建築学会大会学術講演梗概集(関東). C-1構造III. 939-940 (1997)
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[Publications] 付功義、山田博英、江波戸和正、森田耕次: "二方向力を受けるコンクリート充填円形鋼管柱-鉄骨梁接合部の力学的挙動に関する研究(その2 実験結果の解析)" 日本建築学会大会学術講演梗概集(関東). C-1構造III. 941-942 (1997)
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[Publications] 付功義、森田耕次: "コンクリート充填円形鋼管柱-鉄骨梁フランジ接合部の局部引張耐力に関する研究" 日本建築学会大会構造系論文集. 第504号. 119-125 (1998)
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[Publications] 付功義、森田耕次、江波戸和正: "コンクリート充填円形鋼管柱-鉄骨梁立体部分骨組架構における柱梁接合部の力学的挙動に関する研究" 日本建築学会大会構造系論文集. 第508号(印刷中). (1998)
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[Publications] 森田 耕次(分担執筆): "コンクリート充填鋼管構造設計施工指針(担当部分:4章 接合部)" 日本建築学会, 333(114-129,133-134) (1997)