1996 Fiscal Year Annual Research Report
水疱症,角化症発症機序をモデルとした細胞骨格/細胞接着構造と機能の分子医学的解析
Project/Area Number |
07407025
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
北島 康雄 岐阜大学, 医学部, 教授 (70111797)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 裕美 岐阜大学, 医学部・附属病院, 助手
清島 真理子 岐阜大学, 医学部・附属病院, 講師 (00171314)
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Keywords | 表皮細胞 / 細胞間接着 / 細胞一基質間接着 / デスモソーム / ヘミデスモソーム / インテグリン / 水疱症 / 角化症 |
Research Abstract |
表皮ケラチノサイトは細胞外からのシグナルに対応して細胞骨格-細胞接着系の構造分子の集合と離脱を動的に繰り返し、細胞の分化(角化)と増殖を制御している。本研究は自己免疫水疱症、先天性表皮水疱症、角化異常症の発症機序の分子医学的解明をモデルとしてケライチノサイトの細胞骨格-細胞接着系分子構造の機能的制御機構を分子医学並びにシグナル伝達の観点からその病的状態と共に相補的に解明しょうとするものである。 昨年度は天疱瘡lgGが培養ケライチノサイト表面抗原(デスモグリエンIII)に結合した後、まず細胞内Ca^<2+>とIP_3の一過性の上昇が見られ(J Invest Dermatol 10433-37、1995に報告)、この上流にはホスホリパーゼCの活性化が関与し、最終的にはプラスミノーゲンアクチベータ-の分泌の誘導がある(J Invest Dermatol 105:329-333,1995に報告)ことを示したが、本年度はこの系においてCキナーゼの活性化、Cキナーゼの各種アイゾザイムの細胞膜への転移を検討したところ、極めて天疱瘡に特徴的なパターンを占めした(J Invest dermatol,1997印刷中)。また、その基質の燐酸化について検討したところ、いくつかのセリン燐酸化、チロシン燐酸化蛋白が見つかった。また、デスモソーム構成分子であるデスモグレイン、プラコグロビンの燐酸化の増強も発見された(Soc Invest Dermatol 1997,4月、発表予定)。類天疱瘡については、ヘミデスモソームの構成分子であるBP180がホルボルエステル(TPA)で燐酸化されると分子量が190kDにシフトすること、これに伴ってBP230が細胞質から細胞膜へ転移すること、これはCキナーゼ阻害剤(H7)で阻害されることを見いだした。TPAは同時にヘミデスモソームから分散することから、ヘミデスモソームの制御にはCキナーゼが関与することが分かった(Can Res投稿中)。キンドラ-症候群の真皮表皮境界の電顕像を報告した(Br J Dermatol 135:503-504,1996に発表)。
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[Publications] Kitajima Y: "Adhesion molecules in the pathophysiology of bullous diseases" Europian Journal of Dermatology. 6. 399-405 (1996)
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[Publications] Nojiri M,Kitajima Y,et al: "Immunofluorescence and immuroblat studies of herpetiform pemphigus" Europian Journal of Dermatology. 6. 406-408 (1996)
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[Publications] Ban M,Kitajima Y,et al: "Kindler's syndrom with recurrence of bullae in the fifth decade" British Journal of Dermatology. 135. 503-504 (1996)
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[Publications] Seishima M,Kitajima Y,et al: "Expression of activin Air human keratirocytes at early stages of cultivation" FEBS Letters. 398. 120-124 (1996)
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[Publications] 北島康雄: "先天性表皮水疱症" 皮膚科の臨床. 38(1). 53-60 (1996)
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[Publications] Osada K,Kitajima Y,et al: "Pemphigus IgG activates and translocates protein kinase C from the cytosol to the particulate/cytoskeletor fractions in human keratinocytes" Journal of Investigative Dermatology. 108(in press). (1997)
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[Publications] 北島康雄: "別冊・医学のあゆみ:接着分子の基礎と臨床" 医歯薬出版, 5 (1996)
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[Publications] 北島康雄: "New皮膚科学" 南江堂(印刷中), (1997)