1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07407057
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
藤林 孝司 獨協医科大学, 医学部, 教授 (80013978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝倉 節子 獨協医科大学, 医学部, 助手 (60296134)
篠原 真 獨協医科大学, 医学部, 助手 (10245102)
佐々木 忠昭 獨協医科大学, 医学部, 助手 (40225876)
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Keywords | 難治性口腔粘膜疾患 / シェ-グレン症候群 / 口腔乾燥症 / 診断基準の精度 / 口腔扁平苔癬 / 再発性アフタ / 早期癌 / アミロイドーシス |
Research Abstract |
難治性口腔粘膜疾患の臨床病態の研究では、シェ-グレン症候群(SS)の診断基準の改訂試案の研究を昨年度から引き続いて行った。シェ-グレン症候群研究会において、会員に追加検討症例を公募した先に作成した改訂試案の妥当性を検討した。シェ-グレン症候群研究会小委員会での集積症例419例に、公募に対して応募のあった404症例を加えて合計823症例でも検討した。これら症例をSS診断基準改訂試案第1案(1996)、従来の厚生省基準(1978)、ヨーロッパ基準(1993)にてSSかどうか診断し、これら診断基準の感度、特異度、精度をそれぞれ算出し比較検討した。その結果、診断の感度、特異度、精度はそれぞれ、改訂試案第1案で90.2%、91.7%、90.7%、従来の厚生省基準で82.3%、93.2%、87.0%、ヨーロッパ基準で71.4%、93.2%、80.8%であり、改訂試案は感度が高く、特異度とのバランスも良好で、精度は3基準のうち最も高いものであった。改訂試案第1案と第1案のローズベンガルスコアを4で陽性とする修正案との比較では、修正案では感度が低下し、その割には特異度は向上しないので、結果的には精度は低下した。従って改訂試案第1案は妥当なものと思われた。そのほか口腔扁平苔癬、白板症様病変の早期癌、難治性の再発性アフタ、アミロイドーシスなどの難治性疾患についても症例報告などの臨床的研究を行った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 藤林 孝司: "口腔乾燥症の診断のクライテリアシェ-グレン症候群を中心に" the Quintessense. 16・5. 1063-1072 (1997)
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[Publications] 藤林 孝司: "口腔扁平苔癬の薬物療法" 薬局. 48・6. 891-897 (1997)
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[Publications] 後藤 聡, 森田浩章, 朴 忠君, 藤林孝司: "白板症様病変より発見された舌早期癌の1例" 栃木県歯科医学誌. 49. 69-72 (1997)
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[Publications] 横倉幸弘, 上地江美里, 渡辺八州郎, 朴 忠君, 室井和子, 藤林孝司: "舌病変により発見された全身性アミロイドーシスの1例" 日本口腔粘膜学会雑誌. 3・2. 88-92 (1997)
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[Publications] Tadaaki Sasaki: "Multivariate evaluation of prognostic deter-minant factors for oral squamous cell carcinomas" Dokkyo Journal of Medical Sciences. 24・2. 109-115 (1997)
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[Publications] 藤林孝司, 菅井進, 宮坂信之, 東條毅, 宮脇昌二, 市川幸延, 坪田一男: "リウマチ'97(分担主題名:シェ-グレン症候群診断基準の改訂)" メディカルレビュー社, 239 (1997)