1996 Fiscal Year Annual Research Report
心・肺・心肺移植における急性及び慢性拒絶反応の非侵襲的な早期診断法の確立
Project/Area Number |
07407076
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
小柳 仁 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (90138884)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 昌也 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90183300)
青見 茂之 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (30183726)
八田 光弘 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (00167587)
西田 博 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (50147427)
遠藤 真弘 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (20075302)
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Keywords | 心肺同時移植 / 急性拒絶反応 / working移植心肺 / 免疫抑制剤 / 電気生理学的検査 / 放射線学的検査 |
Research Abstract |
本年度は心肺同時移植における急性拒絶反応の早期診断についての検討を継続し、胸腔内working移植心モデルにおける急性拒絶反応時の刺激伝導系の有効不応期の変化のうち、特に免疫抑制剤増量による回復過程を検討した。た。非フィラリア小犬を用いて、胸腔内の心肺同時移植(working心肺モデル)を行い、移植心の心房に双極電極を装着した。術後、維持量の免疫抑制療法を行い、毎週1〜2回の心・肺生検と、同日に電気生理学的検査を中心とした心機能評価並びに放射線学的検査を中心とした肺機能評価を行った。採取した生検組織は、光学顕微鏡所見等により、国際心肺移植学会基準に基づいて移植心・肺の拒絶反応の病理組織学的重症度を判定した。移植心8例における刺激伝導系の有効不応期は術後経過中に約40〜50%延長し、心筋生検組織でIb〜IIIbの拒絶反応がみられた。移植肺8例では、吸入療法中のX線透視検査により、術後経過中に対側肺に比べてX線透過性が低下し、肺生検組織でIIa〜IVcの拒絶反応が認められた。この拒絶反応に対して8例中4例でprednisolone 1.0mg/kg/日を投与したところ、有効不応期の短縮がみられ、病理組織学的所見は改善した。胸腔内working移植心における刺激伝導系の有効不応期は、急性拒絶反応の重症度に応じてnon-working移植心の有効不応期と同等に変化することが示唆された。したがって、心臓移植の臨床における急性拒絶反応の回復過程においても、刺激伝導系の有効不応期を測定し免疫抑制剤の効果を判定する可能性が示された。
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